みなさん、こんにちは!

今回は、私の一番好きな作家さんである薬丸岳さんのおすすめ作品について、ランキング形式でご紹介したいと思います!!

一番好きな作家さんなので、最新刊の『最後の祈り』も含めて、全作品読破しています。 

もちろん、好きな作家さんとはいえ、あまり好みでない作品も中にはありますが、基本的にはどれもハズレなしで、好きな作品ばかりです。

けっこう前に読んだ作品もありますが、再読したり、読んだ当時の自分の感想を振り返ったりしつつ、ランキング形式にしてみました。

ランキングにするのはかなり難しいですが、薬丸作品を読んだことのない方や、そんなに読んだことのない方に強くおすすめしたいと思う作品を選んでみました。


薬丸岳さんについて

ランキング発表前に、薬丸岳さんについて少し紹介!

1969年兵庫県明石市生まれ。

2005年、『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。

2016年『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞受賞。

2017年「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。

近年は「小説現代長編新人賞」や「日本ミステリー文学大賞新人賞」などの選考委員もされています。

薬丸岳さんの作品の魅力は、何と言っても、重いのに読みやすいところですね。

「少年犯罪」や「贖罪」、加害者・加害者家族の思い、被害者や被害者家族の思い、など、重いテーマのものがほとんどですが、文章がとても読みやすく、読み始めるとあっという間に読めてしまう、というところがいいんですよ。

登場人物の心情が細かく描写されているからでしょうか。物語に入り込みやすいんですよね。

読み終えた後は、うーんと考えさせられる作品が多いですが、ほとんどの作品には「救い」や「赦し」があると思うので、そこまで暗くはならずに、どこか爽やかな読後感があるものが多いように感じます。  

それにしても、ここまでずっとこういった「罪と罰」というテーマの作品を書き続けている作家さんって他にいるのでしょうか?

私が知らないだけかもしれませんが…。相当研究されているんだろうな…。
 
余談ですが、薬丸さんのWikipediaのページを見ると、「日本脚本家連盟ライターズスクールに通っていた頃、偶然隣の席になったことから仲良くなったのが、歌手の木山裕策であり、現在も親交が続いている。」というような記述があり、へえ~と思いました(笑)
 

作品リスト

薬丸さんの作品リストです!!
  • 天使のナイフ(2005年8月 講談社)
  • 闇の底(2006年9月 講談社)
  • 虚夢(2008年5月 講談社)
  • 悪党(2009年7月 角川書店)
  • ハードラック(2011年9月 徳間書店)
  • 死命(2012年4月 文藝春秋)
  • 逃走(2012年10月 講談社)
  • 友罪(2013年5月 集英社)
  • 神の子【上・下】(2014年8月 光文社)
  • 誓約(2015年3月 幻冬舎)
  • アノニマス・コール(2015年6月 KADOKAWA)
  • Aではない君と(2015年9月 講談社)
  • ラストナイト(2016年7月 実業之日本社)
  • ガーディアン(2017年2月 講談社)
  • 蒼色の大地(2019年5月 中央公論新社)
  • 告解(2020年4月 講談社)
  • ブレイクニュース(2021年6月 集英社)
  • 刑事弁護人(2022年3月 新潮社)
  • 罪の境界(2022年12月 幻冬舎)
  • 最後の祈り(2023年4月 KADOKAWA)
【刑事・夏目信人シリーズ】
  • 刑事のまなざし(2011年6月 講談社)
  • その鏡は嘘をつく(2013年12月 講談社)
  • 刑事の約束(2014年4月 講談社)
  • 刑事の怒り(2018年1月 講談社)
※その他、アンソロジーに収録された作品や、文芸雑誌に掲載されたものもありますが、薬丸さん名義で発売された作品のリストになります。
 

おすすめランキング!!

さぁ、いよいよおすすめランキングの発表!!

もったいぶって10位から発表しようかと思ったんですが、とにかく早くおすすめを知りたいという方のために、1位から発表することにします。
 

位 『天使のナイフ』

犯人は、13歳の少年だった。
娘の目の前で、桧山貴志の妻は殺された。
犯人が13歳の少年3人だったため、罪に問われることはなかった。
4年後、犯人の1人が殺され、桧山が疑われる。
「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。
法とは、正義とは。デビュー作にして、少年犯罪小説・唯一無二の金字塔。 出版社より引用
薬丸さんのデビュー作にして「第51回江戸川乱歩賞」を受賞した作品。
予備選考の時点から独走状態で、本選でも選考委員の満場一致で受賞が決定したそうです。
 独走状態、ってすごくないですか!?
でも、それも納得の作品だと思います。
 2021年には「新装版」が発売されているので、きっと根強い人気があるんですね~。
 WOWOWで連続ドラマ化もされました。
 
デビュー作がおすすめ1位なら、その後の作品は全部そうでもないのか?と思われてしまいそうなので、本当なら1位にしたくない気持ちもあったのですが、やっぱりこれは素晴らしい作品なんですよ!!
 私はこの『天使のナイフ』を読んですっかり気に入ってしまい、他の作品も読むようになり、薬丸さんにはまったので、思い出深い作品でもあるんです。
 この作品は「少年法」をテーマにしているので、少年犯罪について考えさせられるのはもちろんですが、「どんでん返し」のミステリーとしても見事な作品だと思います。
 社会派ミステリーもどんでん返しもどちらも大好きなので、その両方が組み合わさっていて、ハラハラドキドキする展開に、興奮しながら読みましたよ。

第2位 『Aではない君と』

勤務中の吉永のもとに警察がやってきた。
元妻が引き取った息子の翼が、死体遺棄容疑で逮捕されたという。
しかし翼は弁護士に何も話さない。
吉永は少年が罪を犯した場合、保護者自らが弁護士に代わり話を聞ける『付添人制度』を知る。
なぜ何も話さないのか。翼は本当に犯人なのか。自分のせいなのか。
生活が混乱を極めるなか真相を探る吉永に、刻一刻と少年審判の日が迫る。 出版社より引用
第37回吉川英治文学新人賞」を受賞した作品です。
 また、賞を獲っている作品になってしまいましたが、やっぱりこれも賞を獲ったのが納得の作品だと思うんですよー!
薬丸さんが「10年間考え続けてきたことを書きました」と言っているのですが、この作品は何ていうか、本当に辛くて重い話なんですよね。
薬丸さんの10年分の思いが込められているのがよくわかります。
自分の子供がもし罪を犯してしまったら、というテーマの作品ですが、親目線で読むと本当に辛い場面が多くて、途中からはずっと泣きながら読んだ記憶があります。
これも、テレビ東京でドラマ化されました。私も観ましたが、佐藤浩市さんと天海祐希さん主演で、原作にも忠実でかなり見ごたえがありました。

第3位 『刑事のまなざし』

人を信じ、真実を見抜く。幼い娘の笑顔を奪われた刑事だから。
思わず涙がこぼれる七つのミステリ。 ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです――通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。
虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。
社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。
何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。 出版社より引用
椎名桔平さん主演で連続ドラマ化された作品です。
「夏目信人シリーズ」としてこの『刑事のまなざし』の後に、『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』『刑事の怒り』という3つの作品が発売されています。
『その鏡は嘘をつく』は長編ですが、それ以外は短編集となっています。
シリーズ全作品すべて面白いのですが、まずはとりあえず1作目のこの作品からどうでしょうか、という意味を込めて、3位にしました。 
短編集なので、薬丸さんの作品を初めて読むという方にも読みやすいかと思います。
『刑事のまなざし』には7つの話が収録されていますが、どの話もそれぞれ個性があって、短編ですが読み応えもあります。
そして、主人公の夏目信人がまたいいんですよ。
物腰が柔らかくて刑事らしくない感じだけど、真実を探る目は鋭くて厳しいという。
この作品が気に入ったら、ぜひ他の3つの作品も読んでみてください!

第4位 『虚夢』

通り魔事件によって娘の命は奪われた。
だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。
心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。
そして事件から4年、元妻から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。
娘を殺めた男に近づこうとするが……。人の心の脆さと強さに踏み込んだ感動作。 出版社より引用
「心神喪失者の行為は、罰しない」「心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する」とする、刑法39条について考えさせられる作品です。
もし我が子を殺されたとして、犯人が刑法39条によって罪に問われないなんてことがあったら、どう感じるだろうか。
心身喪失者により娘を殺されてしまった親の思いがひしひしと伝わってくる作品です。
読後は、うーんと考えさせられること間違いなしです。

第5位 『神の子』

少年院入所時の知能検査でIQ161以上を記録した町田博史。
そして、収容された少年たちと決行した脱走事件の結末は、予想だにしなかった日々を彼にもたらすこととなる――。
一方、闇社会に潜み、自らの手を汚さずに犯罪を重ねる男・室井は、不穏な思惑の下、町田を執拗に追い求めていた。 出版社より引用
上下巻合わせるとかなりのページ数がある作品ですが、めちゃくちゃ面白くて一気読み必至の作品です。
下巻はやや尻すぼみだという口コミもちらほら見かけますが、私は最後まで面白く読みました。   この作品は、重くて考えさせられるという感じではなく、どちらかというとエンタメ重視の作品だと思います。

第6位 『罪の境界』

無差別通り魔事件の加害者と被害者。
決して交わるはずのなかった人生が交錯した時、慟哭の真実が明らかになる感動長編ミステリー。 「約束は守った……伝えてほしい……」
それが、無差別通り魔事件の被害者となった飯山晃弘の最期の言葉だった。
自らも重症を負った明香里だったが、身代わりとなって死んでしまった飯山の言葉を伝えるために、彼の人生を辿り始める。
この言葉は誰に向けたものだったのか、約束とは何なのか。 出版社より引用
昨年発売された作品で、テレビでも紹介されて、私のブログ記事も多くの方に見ていただいている作品です。
加害者と被害者、それぞれの思いに焦点を当てていて、なかなか重くて考えさせられる作品です。
この作品もTwitterなどで評価が高く、私も大好きなんですが、最後の最後がちょっと残念…という口コミをけっこう見かけますね。
私も正直そのエピソードは無い方がよかったかな…と思ってしまった派です。
それがなければこのランキングでもっと上位に入れてたかもしれない!

第7位 『友罪』

―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?―
ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編!
ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。
同僚の鈴木秀人は無口で陰気、どことなく影があって職場で好かれていない。
しかし、益田は鈴木と同期入社のよしみもあって、少しずつ打ち解け合っていく。
事務員の藤沢美代子は、職場で起きたある事件についてかばってもらったことをきっかけに、鈴木に好意を抱いている。
益田はある日、元恋人のアナウンサー・清美から「13年前におきた黒蛇神事件について、話を聞かせてほしい」と連絡を受ける。
13年前の残虐な少年犯罪について調べを進めるうち、その事件の犯人である「青柳」が、実は同僚の鈴木なのではないか?と疑念を抱きはじめる・・・・・・ amazonより引用
生田斗真さん主演で映画化された作品です。
「友人がもし殺人犯だとわかったら…」というテーマの作品ですが、自分がもしこの立場になったらどうするか、友人として付き合っていけるのか…と考えてしまう作品です。
この作品も「贖罪」とか「償い」とは何なのか、ということについて考えさせられる作品です。

第8位 『告解』

心から笑える日は来るのだろうか。
あの日、人を殺してしまった僕に―― 『天使のナイフ』『友罪』『Aではない君と』
贖罪の在り方に向き合い続けてきたからこそ辿り着いた、慟哭の傑作長編。 ――罰が償いでないならば、加害者はどう生きていけばいいのだろう。
飲酒運転中、何かに乗り上げた衝撃を受けるも、恐怖のあまり走り去ってしまった大学生の籬翔太。
翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。
自分の未来、家族の幸せ、恋人の笑顔――。
失うものの大きさに、罪から目をそらし続ける翔太に下されたのは、懲役四年を超える実刑だった。
一方、被害者の夫である法輪二三久は、“ある思い”を胸に翔太の出所を待ち続けていた。 出版社より引用
デビュー15年目にして、初めて加害者本人を主人公にした作品です。
加害者の周囲にいる人について書いた作品はあったけど、加害者本人について書くのは初めてだったそうです。
ひき逃げ事故で人を殺してしまった大学生が主人公ですが、この作品を読んで考えさせられることは、自分がいつ加害者になってしまってもおかしくない、ということです。
車を運転する人ならいつでも死亡事故の加害者になる可能性があります。
車の運転に限らず、どんな事件の加害者になってしまうかなんて誰にもわからないのです。
加害者はどう罪を償っていくべきなのか、この作品も「贖罪」がテーマの作品です。

第9位 『悪党』

復讐はなされなければならないのか!? 渾身の社会派ミステリ! 元警官の探偵・佐伯は老夫婦から人捜しの依頼を受ける。
息子を殺した男を捜し、彼を赦すべきかどうかの判断材料を見つけて欲しいという。佐伯は思い悩む。
彼自身も姉を殺された犯罪被害者遺族だった……。 出版社より引用
この作品は、2012年と2019年にドラマ化されています。
加害者の追跡調査をする探偵が主人公の連作短編集です。
主人公の佐伯も被害者家族なので、調査をしながら葛藤することになります。
被害者家族は、加害者がどうなっていたら赦せるのか、どうなっていたら更生していると思えるのか。
この作品は被害者家族の苦悩だけでなく、加害者家族の苦悩についても書かれていて、さまざまな視点からいろいろ考えさせられます。

第10位 『ブレイクニュース』

ある目的のため、女はひとり、立ち上がった。 ユーチューブで人気のチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。
児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活の実情などを独自に取材し配信。
マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、中には訴えられてもおかしくない過激でリスキーな動画もある。
それでも野依美鈴の魅力的な風貌なども相まって、番組は視聴回数が1千万回を超えることも少なくない。
年齢、経歴も不詳で、自称ジャーナリストを名乗る彼女の正体を探るべく、週刊誌記者の真柄は情報を収集し始める。すると意外な過去が見えてきて……。
デジタル社会の現代へ警鐘を鳴らす、SNS時代の新たな社会派小説。 出版社より引用
現代の社会問題をテーマにした連作短編集です。
8050問題やパパ活などの社会問題について知ることができるだけでなく、ネット社会が持つ危険性などについても考えさせられる内容になっています。
さまざまなSNSなどで、何でも匿名で発信できてしまう世の中だけれど、無責任なことは発したらいけないということを改めて感じた作品です。
薬丸作品にしてはいまいち面白くない、というような感想もけっこう見かけますが、短編集で読みやすいですし、私は好きな作品です。
主人公の野依美鈴のキャラもなかなかいいので、連続ドラマ化されないかな~と思いました。
 

まとめ

薬丸岳さんの作品について、おすすめ作品をランキング形式でまとめてみました!!
薬丸さんの名前は知っているけど読んだことはないという方や、いくつか読んだけどもっと読んでみたいと思っている方、ぜひぜひ参考にしてくださいね!
素晴らしい作品がたくさんあるので、ランキングにするのはなかなか難しかったですね~。
ランキングに入っていない作品でも、面白い作品はまだまだありますし…。
ドラマ化や映画化されてきた作品もけっこうありますが、今後もされることがあるんじゃないかな、と思っています。
今後も新刊が出たら、絶対に読んでいこうと思っています!
ちなみに…初めて読む方には重すぎるかと思ったので、ランキングには入れませんでしたが、最新刊の『最後の祈り』もおすすめです!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!