こんにちは!

今、かなり話題となっている
夕木春央さんの「方舟」について
まとめます!


この本を読んだきっかけ

Twitterなどで、見かけない日はないほど話題になっていて、これは読まなきゃ!と思いました。

でも!ネット通販でも、書店でも、売り切れているところが多いんですよね。

うちは、主人が書店で残り一冊となっているのをゲットしてきてくれましたよ!

今は重版されて、売り切れも解消されてきているみたいですが、ここまで話題になるのは、かなりすごいですよね。

 

こんな人にオススメ

    • クローズドサークルもののミステリーが好きな人

    • 話題の本を読みたい人

    • あっと驚くような読書体験がしたい人


「方舟」あらすじ

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?

大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。

タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

出版社より引用


登場人物

○越野柊一(僕こと主人公)…システムエンジニア

○西村裕哉…アパレル系。彼の提案で、地下建築に行くことになった。

○野内さやか…ヨガ教室の受付

○高津花…事務員

○絲山隆平…ジムのインストラクター

○絲山麻衣…幼稚園の先生。隆平の妻。

○篠田翔太郎…柊一の3歳年上の従兄。物語の中で、探偵役を務める。

○矢崎幸太郎…電気工事士

○矢崎弘子…幸太郎の妻

○矢崎隼斗…高校一年生の息子

大学のサークル仲間であった6人プラス、柊一の従兄で、裕哉の父が所有する別荘に来ていたが、

その近くにある地下建築「方舟」に、裕哉の発案で行くことになった。

その近くにキノコ狩りに来たという矢崎家3人が加わり、計10人で「方舟」に閉じ込められることになる。


帯がすごすぎ!絶賛の嵐!

この衝撃は一生もの。」というフレーズが帯にありますが、

それと並んで、めちゃくちゃ豪華メンバーによる紹介があります。

有栖川有栖さん法月綸太郎さんといった大御所から、

今村昌弘さん阿津川辰海さんといった最近話題の作家さんなど、

総勢15人もの紹介文が載っています!

なかなかここまでの帯ってないですよねぇ。

ここまでハードル上げちゃったら、期待外れやったわー、っていう評価がたくさんあってもよさそうなもんですが、

今のところ、期待通り!とか、期待を超えてきた!みたいな意見の方がかなり多く見かける気がしますね。


印象に残った場面

麻衣が柊一に、誰が一人犠牲になって地下に残るかについて語る場面。

愛されてない人は、愛されてる人より生きてる価値が低いって言ってるようなものだと思うな

p196 麻衣の言葉

愛する誰かを残して死ぬ人と、誰にも愛されないで死ぬ人と、どっちが不幸かは、他人が決めていいことじゃないよね

p197 麻衣の言葉

この麻衣が語る場面は、うーんなるほどそうだよなー、と思いました。

家族がいないから、恋人がいないから、ってそんな理由で殺されていい命はないですよね。

デスゲームのような緊迫した状況で麻衣が語る言葉には、重みを感じました。


感想(ネタバレなし)

いやぁー、面白かったですよ!

文章もスラスラ読みやすく、最初から緊迫した場面が続くので、物語に引き込まれて、一気読みでした。

最後の衝撃については、けっこうな衝撃でしたよー!

私は普段あまりクローズドサークルものは読まないので、おぉーこう来たか!と思ったんですが、

クローズドサークルものに慣れてる方なんかから見ても、あまり見たことない展開なんでしょうか?

すごい!って言ってるのをよく見かけるので、全ての人になかなか衝撃なんでしょうか。

かなり面白いミステリーであることに違いはないと思います。

普段、ミステリーを読まない人でも、サクッと読みやすく、しかもかなり楽しめる本だと思います。


著者紹介

 

2019年、「絞首商会の後継人」で第60回メフィスト賞を受賞。同年、改題した『絞首商會』でデビュー。
近著に『サーカスから来た執達吏』がある。

出版社より引用



感想(ネタバレあり!)

ここからは、ネタバレありの感想になるので、読みたくない方は、読まないで下さいね!

というか、この本って、ネタバレしないと、なかなか語れることがないんですよね(笑)

ここから、ネタバレ感想↓

エピローグ直前で、犯人が分かるんですが、それは「おぉー、犯人はこの人かー」くらいの衝撃でした。

一応犯人を予想しながら読みましたが、それは当たらなかったです(笑)

エピローグに入って、どういう衝撃が来るのか、どんな展開が待っているのか、めちゃくちゃドキドキしながら読みました。

どんな展開が待っているかも全く予想できず、というか、最後は予想せずに、もうさっさと衝撃を受けたい!みたいな気持ちでした。

せっかちなので、エピローグの12ページ、めちゃくちゃ駆け足で読んでしまいました(笑)

ゆっくり読み返して思ったことは、とにかく「犯人、怖っ!」ですね…。

生きることへの執着がすごいです。

最後、犯人の思惑通りにことが進んだわけですが、あの緊迫した状況での冷静さとか冷酷さが、恐ろしいですよね。

何人殺しても生き残るのは結局自分だけだからといって、そんな何人も殺せるもんかなぁ。

こんな状況に追い込まれたら、何人も殺せるくらいの心境になるんでしょうか。

元々3人も殺すつもりはなかったんだとしても、恐ろしいです。

途中で、犯人と主人公の恋愛パートがあって、ちょっといい感じの場面もあっただけに、最後はなおさら残酷に感じました。

主人公が最後犯人側に行ってたら…と思うと切ないですが、普通あの状況で犯人側には行かないですよね。

もし行ってたとして、犯人と共に生き残ったとしても、その後この人と付き合いたい、とか思わないですよね、たぶん。

犯人は無事に地上に出られたんでしょうか。

もし出られたとして、どういう状況説明をして、どう生きていくんでしょうか。

罪の意識とか感じないんでしょうか。

普通、一生引きずりますよね。

その辺り、この犯人が普段からどういう人物なのか分かる人物描写があまりなかったので、予想できませんが…。

最後の数行、生き残れると思ったところからの、絶望に突き落とされる場面、私も彼らと一緒に、一気に突き落とされました…。

とにかく、「犯人、怖っ!」と感じるミステリーでした。

ホラーでもありました。


まとめ

かなり話題となっている本なので、流行りに乗っかって読みましたが、読む価値はありました!

まだまだ新しい作家さんなので、今後の作品にも期待したいです。