7月に読んだ本をまとめます!
7月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:5361
本が紡いだ五つの奇跡の感想
森沢明夫さんは『虹の岬の喫茶店』しか読んでませんが、この作品に出てきた喫茶店って、虹の〜の喫茶店ですよね?デザイナーの青山さんの章が一番よかったなぁ。素敵な夫婦ですね。唐田親子の関係性もすごく素敵だった。皆さんも書いているように『さよならドグマ』を読んでみたいですね〜。めちゃくちゃいい物語ではあったけど、そんなに親子って簡単なものじゃないよなぁ、とか思ってしまいました。
読了日:07月01日 著者:森沢 明夫
ウチの子、最近、思春期みたいなんですが親子でイライラせずに乗り切る方法、教えてください!の感想
うーん、どの本にも載っているような内容ばかりで、あまり得るものはなかったかな…。わかってるけど、親だって人間なんだから、これに書いてるようなことをそんなにいつも実践できないよなぁ、って思ってしまった。こういう本を読むといつもそう思うから、私の親としての資質の問題かな。それから、5教科○点を超えたとか○点上がったとか、オール5になったとか、成績のことばかり書いてあって、しっくりこなかった。別に成績を上げるために、この本を読んだわけじゃないのに。子供の心が落ち着いたら必然的に成績は上がるのかもしれないけど。
読了日:07月02日 著者:道山 ケイ
金の角持つ子どもたち (集英社文庫)の感想
藤岡陽子さん7冊目。やっぱりいいですね、藤岡さん。これまた泣けますね。最後は号泣だよ、と聞いていたのですが、なぜだか私は第一章の方が泣けました。母親目線で読んだからでしょうか。姑にガツンと言うシーンなんてカッコよかったですよね。何が何でも子供の夢を応援しようとする気持ちの強さがカッコいい。俊介はちょっといい子すぎだと思う部分はありましたが、素直に応援しましたよ。ほんとに頑張りましたよ。私も一応中学高校は頑張りましたけど、小学生でここまで頑張れるのはもう才能だと思います。もちろん加地先生も最高でした。
読了日:07月03日 著者:藤岡 陽子
壁の男の感想
これは感想を書くのが難しい。確かに、言いようのない衝撃と感動がラストに待ち受けてますね。普通の衝撃と感動とは違う感じ。涙を流した方が多いみたいですが、涙は出ませんでした…。私の中では涙が出るタイプの感動とは違う種類の感動でした。少し唐突に終わってしまったように思いましたが、余韻がすごいのは確かです。鈴木の存在意義も少し中途半端かな、と思ったところはありますが、章が進むにつれて伊苅の半生が明らかになっていく構成はよかったです。どんどん伊苅に対する印象が変わっていって、最後は彼の幸せを祈りたくなりました。
読了日:07月05日 著者:貫井 徳郎
八月の銀の雪の感想
さすが伊与原さんらしく、理系の知識がたくさん詰まった物語が5つ。「海へ還る日」と「玻璃を拾う」が好きかな。珪藻アートは検索して見てしまいました。どの話もちょっとした知的好奇心を満たしてくれるようなところもあり、それでいてちゃんと物語としての面白さもあって、なかなかこういった作品が書ける作家さんっていないんじゃないでしょうか。ただ、「月まで三キロ」の方が好きだったかなぁ。
読了日:07月07日 著者:伊与原 新
てきとう和尚が説く この世の歩き方 心がスッと軽くなる40のお話の感想
適当と言ってもいい加減とか無責任という意味ではなく、「その人その人が無理をせず、本当に自分に最適な生き方をする」ことについて、いろいろなエピソードを紹介しながらアドバイスしてくれる本です。仏教の教えについてや、有名人についてのエピソードなども豊富に取り上げられていて、雑学的な面白さもありました。もうちょっと適当になりたいなぁって常々思っているので読んでみましたが、適当になれるかはわかりませんが笑、読み物として普通に面白かったので読んでよかったです。
読了日:07月08日 著者:浦上 哲也
母親になって後悔してるの感想
女性は結婚したら子供を産んで当たり前、産んだら産んだでいい母親であることを求められるという社会的前提があり、子供を持つことは幸せだという考えが普通とされているのは日本もそうだと思う。私はこの本の内容にすごく共感したけど、子育てを経験したことのある女性なら、「後悔」まではいかなくても、かなりの人が共感する部分があるのではないだろうか。子供のことは愛してるけど、母親という役割は嫌だ、という気持ちに私はすごく共感するけど、共感できないという方もいるようなので、母親であってもいろんなタイプの人がいるんだと思う。
読了日:07月09日 著者:オルナ・ドーナト
くもをさがすの感想
闘病記なので面白いと言ったら失礼なのかもしれないけど、軽快でユーモア溢れる文章で面白かった。西さんの作品は実は読んだことがないんですが…。きっと活動的で人間力の高い女性なのだろうな、と思いました。だって異国の地でこんなにいろいろ助けてくれる友達や仲間がたくさんいるんですもん。私がバンクーバーに移住したとして、絶対にそんなに友達できないわ…と思ってしまいました。現地の人の言葉が大阪弁なのが面白いところですが、現地の人のノリって大阪の人のノリに近い感じなのかな(笑)それにしても手術当日に退院するのはキツイ…。
読了日:07月14日 著者:西 加奈子
ハンチバックの感想
やっぱり芥川賞系の作品は苦手だな…。これはまあまあ読みやすかったけど。終わり方が賛否両論あるようですが、私の解釈が合っているのかもよくわからないですね…。この作品の主人公は著者と同じ障害を持った女性ですが、私小説ではないとのこと。でも、重度障害者の人たちの本音はこの作品に書かれているようなものなのかな?「子どもを宿して中絶するのが私の夢です」などと思ったりするのだろうか?これは著者の考えなのか、重度障害者の人たちにはありがちな考えなのか、それともどっちでもないのか、その辺は想像できないです。
読了日:07月15日 著者:市川 沙央
レモンと殺人鬼 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の感想
話題作なので読んでみました。一気読みする面白さはありましたが、最近の話題作は帯が煽りすぎというか、期待させすぎなものが多い気がしてなりません…。確かに二転三転四転五転なのかもしれないけど、あまり納得できる展開ではないし、特にめちゃくちゃ驚くような感じでもなく、残念でした。期待しすぎるのがダメなのかもしれませんが。登場人物もとにかく共感できる人が誰もいないし、ストーリーもかなり狭い世界の中で動いてるだけみたいな話でした。酷評みたいなレビューになってしまいましたが、決してつまらないわけではないです。
読了日:07月16日 著者:くわがき あゆ
死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA)の感想
映画化されてて気になってた作品。櫛木理宇さんは初読みです。めちゃくちゃ面白くて一気読みでしたが、少し尻すぼみな感じもするなぁと思ってたら、最後にゾゾっとして終わりました。イヤミスってやつでしょうか。いやぁー、怖いですね。ちょっとグロい描写もありました。榛村は阿部サダヲさんが演じたことは知ってて読みましたが、ちょっと違うかなぁ?(笑)
読了日:07月20日 著者:櫛木理宇
傑作はまだの感想
あーもう、やっぱり瀬尾まいこさん最高すぎる。瀬尾さんの作品はけっこう読んできましたが、これまた「瀬尾まいこ好きな作品ランキング」の上位に来ますねー!悪人が出てこない優しい温かい小説を書かせたら、ほんと最高ですね。これはとにかく息子の智が最高でした!どうやったらこんないい子に育つんでしょう。主人公が智に影響されて、だんだん人と関わるようになっていく姿がよかったです。人と関わらなければストレスは少ないだろうけど、人と関わることで得られるものもやっぱり多いですよね。最後はじーんと胸が熱くなりました。
読了日:07月20日 著者:瀬尾まいこ
新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫)の感想
うーん、面白かったですが、犯人は想定内というか、予想通りというか…。最初の死者が出るまでが長すぎて、読むのをやめようかと思いましたが、中盤からようやくテンポが良くなってきて最後まで一気読みでした。でも、最近だと方舟とか屍人荘の殺人なんかでクローズドサークルの凝った作品を読んでいたせいか、あまり驚くこともなく終わってしまった。この作品が出た当時に読んでいたら、驚いてたかもしれないけど。お酒を飲んでみんな酔っ払ってる場面が1番面白かったですね(笑)
読了日:07月22日 著者:倉知 淳
それは誠の感想
芥川賞系の作品が苦手なのですが、すごくよかったと言ってる人が多かったので読んでみました。序盤はなんだか読みにくくて、やっぱりこういう作品は苦手だなぁと思ったんですが、修学旅行に出発した辺りからはすごく読みやすくなり、終盤はじーんとしてしまいました。いろんなタイプの高校生がいて、それがリアルな感じがしてよかったです。こんな修学旅行、きっと一生の思い出になるでしょうねー。芥川賞に推してる人が多いイメージでしたが、ハンチバックのインパクトの強さには敵わなかったんでしょうかね…。
読了日:07月25日 著者:乗代 雄介
あなたの燃える左手での感想
なんていうか、すごく奥深い作品。文章自体は難しくなく、読みにくいわけではないけど、書かれていることが私の想像力では追いつかない感じ。日本人の臓器移植に対する意識と、島国である日本の他国に対する意識を関連づけて描いているのだが、そんなこと考えたこともなかった。日本人の島国的な体質は欧米の人たちからしたら、幼稚だと捉えられてるのか?ロシアとウクライナの戦争という点でも、それが主題というわけではないが、いろいろ考えさせられたし、ハンガリーという国のこともほぼ何も知らなかったのが恥ずかしいですね…。
読了日:07月26日 著者:朝比奈 秋
高学歴親という病 (講談社+α新書)の感想
私は世間一般的には高学歴親に当てはまると思うので、読んでみました。頷く部分が無かったわけではないが、子育て本をけっこう読んできたせいか、特にこれといった情報はなかったです。子供が失敗したり困ることを避けるために、あれこれ口を出したり先回りをするということは、ついしがちなのでいつも気を付けていますし、子供を信頼しようとは努めています。でも、それがなかなか難しいんだよねぇ。あまり具体的なアドバイスが載っていないように感じた。それと、この本の内容、高学歴親じゃなくても当てはまるんじゃないのかな?
読了日:07月26日 著者:成田 奈緒子
闇に香る嘘 (講談社文庫)の感想
Twitterのフォロワーさんがオススメしていたり、割とよく見かける作品なので、以前から気になっていた作品。予想通り、いや予想以上に面白かったです。兄は偽物なのか?盲目の主人公が会う人全員怪しく思えてきました。中国残留孤児の問題についても、もっと詳しく知りたくなりました。下村さんは初読みでしたが、他作品も読んでみたいです。江戸川乱歩賞は社会派ミステリーが選ばれることが多いから、私の好きな作品がたくさんありそう。
読了日:07月28日 著者:下村 敦史
パシヨンの感想
「熱源」がすごくよかったので、新刊も読んでみたいと思いました。「見果てぬ王道」も読みたいと思っててまだ読めていませんが…。今作は正直なところ、時代やテーマに興味があったわけではなかったのですが、逆にあまり詳しく知らないテーマだからこそ読んでみました。さすがの熱量と筆力で引き込まれました。歴史の授業で習ったくらいの知識しかなかったので、いろいろ勉強になりました。天草四郎ってこんな感じの人だったんでしょうか。それにしても宗教って何のためにあるんだろう、って考えてしまいました。殺し合うためのものじゃないのに。
読了日:07月30日 著者:川越 宗一
今月はけっこう個性派の作品を多く読んだ気がします。
芥川賞と直木賞の発表があったのもあり、芥川賞候補作品も2冊読んでみました。
「ハンチバック」が受賞しましたが、めちゃくちゃインパクトが強い作品だったので、納得の受賞です。
「それは誠」もよかったですが、やはりインパクトの強さで「ハンチバック」に負けてしまいましたかね…。
直木賞作品の方が私は読みやすくて好みのものが多いですが、今回の受賞作と候補作は1冊も読んでないので、これから読みたいとは思っています。
芥川賞候補には選ばれませんでしたが、「あなたの燃える左手で」もめちゃくちゃインパクトの強い作品でしたよ。
何で候補に選ばれなかったの?という声もけっこうあがっていたようです。
普段芥川賞系の作品はほぼ読まないんですが、今月読んだ作品はどれも読みにくくなかったし、なかなか面白かったので、時々こういった作品も読んでいこうと思っています。
それ以外でいい作品だと思ったものは、瀬尾まいこさんの「傑作はまだ」と藤岡陽子さんの「金の角持つ子どもたち」ですね〜。
この2人の作家さんは、元々好きなのですが、基本どれを読んでも好きですね(笑)
下村敦史さんの「闇に香る嘘」もよかったですね。初読み作家さんだったのですが、他の作品も読んでみたくなりました。
なんとか読書はしていますが、ブログの方は、肩こりや眼精疲労がひどいため、更新できない状況が続いています。
無料ブログではないため、今後続けていくかどうか、そろそろ考えないといけないなぁと思っています。
でも、閉鎖すると、記事が全部消えちゃうんですよね…。どうしたもんか…。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
皆さまも、素敵な読書ライフを〜🎵