6月に読んだ本をまとめます!
Twitterでも読み終わった時の感想を投稿していますが、それよりも読書メーターに書く感想の方が率直なものが多いと思います。
6月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:4981
ナイス数:702 手のひらの音符 (新潮文庫)の感想
藤岡陽子さん4冊目。やっぱり藤岡さんの作品好きだなぁ。もう少し軽くてほっこりする感じの作品なのかと想像してたら、けっこうしっかり読ませる系の作品でした。水樹は遠子先生に才能を見出されて、自分の好きで得意なことに情熱を傾けてて、カッコいいですね。こういう小説とかで、恩師が道を示してくれたとか、親身に進路を考えてくれたって話がよく出てくるけど、私はそういう経験がないので、いつも羨ましくなります(笑)私も何か頑張りたいなって思わせてくれる作品でした。
読了日:06月02日 著者:藤岡 陽子
つばさものがたり (角川文庫)の感想
雫井脩介さん、こういう作品も書くんですね。ミステリーのイメージしかなかった。家族の物語を描くのが上手な作家さんですね。最後は号泣でした。正直ファンタジーが苦手なので、天使が見えるという設定はあまり好きではないのですが、この作品では天使のレイが重要な役割を担っていたように思います。小麦がひたむきに仕事に向かっている姿が本当にカッコよかったです。ケーキ屋さんのメンバーみんないいキャラだし、すごく応援したくなりました。
読了日:06月02日 著者:雫井 脩介
水まきジイサンと図書館の王女さまの感想
デフ・ヴォイスシリーズ全て読んだ気になってたけど、こちらを読んで本当のコンプリートですね。児童書ではあるけど、大人が読んでも読み応えアリでした。高学年くらいから読めるかな。美和と英知の活躍が見れて、シリーズファンにはたまらないですね。発達障害とか認知症とか、いろんな事情を抱えた人が世の中にはたくさんいるということを子供たちが知るには、わかりやすい物語になっていると感じました。手話に興味を持つ子もいるかも。
読了日:06月03日 著者:丸山正樹
俺ではない炎上の感想
おぉー、うーん、難しい、すごい!(笑)「六人の嘘つきな大学生」を読んだ時も思ったけど、冒頭からの吸引力がすごい作家さんですね。読み始めたらもう止まらないですね。六人の〜と同じように、現代社会に警鐘を鳴らすような作風は好きです。あと、逃走劇も面白かった。もし私が山縣泰介みたいに嵌められたら、誰か味方してくれる人はいるかな…と想像したら、誰もいない気がしてゾッとしました。普段の行動や言動を振り返って、謙虚な気持ちを持とうと思いました。
読了日:06月04日 著者:浅倉 秋成
滅茶苦茶の感想
『正体』がすごく良かったので、今後いろいろ読んでいこうと思ってた作家さんですが…これはちょっと期待した感じと違ったかな…。少し飛ばし読み気味になってしまいました。主人公3人が堕ちていく過程は、客観的に見れば「えー、それはヤバいって」とか「いやいや、それは絶対怪しいって」って判断がつくけど、ふとしたきっかけから堕ちていくというのは、誰にでも起こることかもしれないですね。その辺の怖さみたいなものは、充分に感じ取ることができました。気をつけないといけませんね。けど、エピローグはどういうこと⁈滅茶苦茶やん(笑)
読了日:06月05日 著者:染井 為人
透明な夜の香りの感想
『しろがねの葉』が良かったので他の作品も読みたいと思っていました。調香師という職業に興味があったので、最近出た新刊と一緒にこちらを予約しました。一般の調香師さんは朔みたいに鼻がきくわけではないようですね。すごく不思議な作品でした。官能的というか妖艶な感じ?ちょっと不気味な感じもするけど、穏やかな感じもして。花とかハーブとか、私の知っている範囲での匂いを思い浮かべながら読みました。出てくる料理がどれもオシャレすぎて、興味津々。話の方もミステリ仕立てで面白かったです。続編で朔と一香はどうなるんでしょう。
読了日:06月06日 著者:千早 茜
おしょりんの感想
藤岡陽子さんの作品が好きなので、次はこれを読もうと思ってたら、映画が公開されるということを知り、急いで読みました。もう、これは映画化されるねー。朝ドラでもよさそうねー(笑)増永兄弟の熱量、すごい!眼鏡歴30年以上のド近眼の私、もっと早く読めばよかった。読み終わって「増永眼鏡」のサイトも見ちゃいました。案外眼鏡屋さんで出会ってたことあるのかもしれない。今はその辺で気軽に眼鏡が買えるようになったけど、この作品に出てきたような職人さんが作った眼鏡も欲しいなー。眼鏡は顔の一部だからね。これは映画も良さそう。
読了日:06月09日 著者:藤岡 陽子
ワンダフル・ライフの感想
デフ・ヴォイスシリーズとは違い、全体的に不穏な感じが漂っていて、最後まで重い感じでした。丸山さんの作品は知らないことをたくさん教えてくれて、障害者と健全者について考えさせられます。「社会思想としてのアーキテクチャ」について書かれている部分も初めて知る内容でした。障害者に「慣れる」ことが必要なのかも、と思ったけど、普段の生活で障害者に接する機会がほとんどないんですよね。もしかしたら障害者の方たちは外に出ることを遠慮してしまっているのだろうか。そうだとしたら本当に悲しい。ミステリー仕立ての展開も楽しく読めた。
読了日:06月11日 著者:丸山 正樹
世界でいちばん透きとおった物語 (新潮文庫 す 31-2)の感想
うーん、Twitterで見ない日はないくらい皆さん読んでるので、流行りに乗っかってみましたが、やっぱり期待しすぎはダメですね。すごいとは思いましたが『逆転美人』を読んだ時の方が衝撃だったのと、プロットがわかった時点でストーリーへの興味が薄れてしまったような感じがしたので、私の好みとは違ったかな。
読了日:06月12日 著者:杉井 光
イクサガミ 地 (講談社文庫)の感想
やっぱり面白い!歴史上の人物も絡んできて、ますます面白くなってきたー。幕末にあんまり詳しくないのが残念。幻刀斎は一体何者なのか、刀弥はどう絡んでくるのか、いろいろ謎が残ってるし、最後どうなるのかなー。バッドエンドは嫌だな…。愁二郎と周りの人物の結束力が強くなってきたし、最後はできるだけみんなが不幸にはならない方向でお願いしたいです(笑)今村さんが今年中には最終巻を出したいと言ってたので、できるだけ早く読みたいです!
読了日:06月17日 著者:今村 翔吾
赤い月の香りの感想
前作がよかったので、この続編も読んでみました。前作よりはミステリアスな感じは薄まった感じがしたけど、それでもこの世界観は独特なものがありますね。そこに惹かれるわけだけど。この感じだとさらに続編もアリかな?家族関係に暗い過去がある人物を雇っていくのだろうか。私も朔に雇われてみたいなぁ、なんて思ったりして。朔と一香の関係はもどかしいけど、それがかえって美しいですね。
読了日:06月19日 著者:千早 茜
本日は、お日柄もよくの感想
いやぁー、よかった!そりゃ全てがうまく行きすぎだとは思いますよ〜?こと葉みたいに天職に出会えるのも幸運だし、周りの人に恵まれすぎだとも思いましたよ。でも、スピーチの数々にすごく心打たれました。胸が熱くなりました。特に好きな言葉は「三時間後の君、涙がとまっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している。」です。他にも素敵な言葉がたくさん。言葉の持つ力は偉大ですね。今さら気付いたけど、私ってハッピーエンドが大好きなんだな(笑)あと、お仕事小説も好きなんだな。
読了日:06月19日 著者:原田 マハ
時かけラジオ ~鎌倉なみおとFMの奇跡~ (メディアワークス文庫)の感想
大学生頃までラジオが大好きでよく聴いてたので、読んでみました。でもやっぱりこういう現実味のない設定がどうやっても苦手なので、あまり入り込めず、でした。それぞれの話は嫌いじゃないんですけどね。DJトッシーのキャラは好きです。
読了日:06月23日 著者:成田 名璃子
海とジイの感想
藤岡陽子さん、やっぱり好き。もう少しブレイクしてもいい作家さんだと思うんだけどなぁ。どの作品を読んでも、すごく深くて感動します。藤岡さん自身が看護師さんだし、経歴もユニークな方だから、深い話が書けるのかなぁと想像します。この作品も3人のおじいさんの話すことが、どれも沁みましたね。やっぱり人生経験豊かな年配の人の話って、聞く価値ありますよね。最初の話と最後の話が好きでした。どちらもこの先長い若者のこれからを応援したくなりました。
読了日:06月24日 著者:藤岡 陽子
教養としての精神医学の感想
まえがきから、へぇーと思うことがたくさん書いてあり、最後まで興味深く読めました。日本の総入院患者数の1位が精神障害者なんですね。様々な精神障害者の人たちに起きていることや困っていることなどが、簡潔に書いてあり、そんなに詳しくない人が読むには充分な内容だと思いました。おまけの「精神医学の歴史」も興味深い内容で面白かったです。社会全体が精神障害についてもっと理解すれば、精神障害者の人がもっと生きやすくなるのだろうな、と思います。
読了日:06月27日 著者:松崎 朝樹
店長がバカすぎての感想
早見和真さんの暗めの作品が大好きなので、明るい方の作品も読みたいとずっと思っていました。まずはこの有名な作品から。めちゃくちゃ面白かったですねー。早見さんの文章って読みやすくて引き込まれますよね。店長のめちゃくちゃっぷりにイライラしながら読みました。京子は私より全然歳下だけど、仕事に対する姿勢とか、いろんな部分で共感できるところが多かったです。書店員さんのリアルってこんな感じなのかなぁ?どんな仕事でも辛くて大変だよね。面白かったので、これは絶対に続編も読みたい!
読了日:06月29日 著者:早見和真
6月のおすすめ作品をピックアップ!!
かなり私好みな作品でした!ユーモアも効いてるし、テンポがいいし、読みやすかったです。
何より、言葉の持つ力をビシビシ感じました。
実は原田マハさんの作品を読むのは初めてだったんですが、原田マハさんは有名な作品が多いし、読んでみたい作品がたくさんあるんですよね〜。
2位は…藤岡陽子さんの『おしょりん』です!
秋に映画が公開される予定の作品です!
藤岡陽子さんの作品はけっこう読んでいますが、こういった少し古い時代の物語は初めてでした。
映画化されるのも納得の人間ドラマでしたねー。
3位は…早見和真さんの『店長がバカすぎて』です! これも面白かったですねー!
クスクス笑えるところがたくさんあって。
あの『八月の母』と『イノセント・デイズ』のような重い作品を書いた人が書いているとは思えないくらい面白かったです。
早見さんってものすごく作品の幅が広いので、いろんな作品を読んでいきたいですね。
全国の書店員さんを応援したくなりましたが、私は図書館のヘビーユーザーなので、少し申し訳ない気持ちになりました…。
千早茜さんの「香り」シリーズ2作品も独特の世界観があっていい作品でしたし、『イクサガミ地』も予想通りの面白さでしたよー。
7月は好きな作家さんの新刊がたくさん出るんですよ!!
藤岡陽子さん、瀬尾まいこさん、太田愛さんの新刊が発売予定となっています!
そして、私が以前に絶賛した『レペゼン母』を書いた宇野碧さんの新刊も出るようで、注目しています。
全部買うのは厳しいので、2冊くらいは買えたらいいなぁと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
皆さまも素敵な読書ライフを〜。