本のむし子

40代主婦の読書日記ブログです。読んだ本の感想などを気ままに書いていきます。

2023年03月


こんにちは、むし子です!
今日は、本のレビューはお休みして、私の好きな音楽についてのことを書きたいと思います!

読書ブログなんてやっていますが、読書にハマったのはここ1年くらいで、まだまだ初心者なんですよね。

読書にハマる前から、というか、これまでの人生でずっと好きだったものがあります。

それは、音楽です!!もうね、完全に、No Music, No Lifeなんですよね、私の人生。

音楽の中でも、高校生の時に洋楽にハマり、若い頃は狂ったように聴いていました。

今ではその熱量も落ち着いていますが、好きなアーティストの新譜などはチェックし続けています。

今日は、その中から、私が個人的に愛してやまない女性アーティストP!NK(ピンク)のニューアルバムについて、紹介したいと思います。
 

「TRUSTFALL」紹介

2023年2月17日に発売された9枚目のオリジナルアルバムです。

あ、ちなみに、もちろん9枚全部持ってますよ~ふふふ。

前作の『Hurts 2B Human』が発売されたのが2019年なので、約4年ぶりの新作となるのですが、もう4年も経ったんですねー。

コロナ禍になってからの月日ってなんだか早く感じませんか?

このアルバムは、P!nkがコロナ禍において感じた自身の感情経験を赤裸々に表現しており、「自身の音楽生活で一番の自信作かもしれない」と語る作品になったようです。



P!NKについて

P!NKって誰やねん?という方のために、解説!!

●1979年生まれ、アメリカフィラデルフィア出身の女性シンガーソングライター。二児の母。

●2000年にアルバム『Can't Take Me Home』でデビュー。 

●全世界トータル・アルバム・セールス6千万枚、グラミー賞3冠、ビルボード・ミュージック・アワード 3冠、MTV VMA 6冠という圧倒的実績を誇る。 

●これまで4曲のシングルが全米シングル・チャート1位を獲得。 

●これまで8枚のオリジナル・アルバム、1枚のベスト・アルバムをリリースし、3作で全米アルバム・チャート初登場1位を獲得。 

●2016年に映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』の主題歌「Just Like Fire」をリリースし、グラミー賞にノミネートされ大ヒットに。ここ日本でもiTunesポップ・ソング・チャート1位を記録。 

●2017年、MTV VMAにて最高栄誉、特別賞<マイケル・ジャクソン・ヴィデオ・ヴァンガード・アワード>受賞

●着飾らない“姉御肌”キャラクターと、等身大な歌詞、パワフルな歌で、世界中のポップス・ファンから支持され続けている、唯一無二のポップ・アイコン。引き締まった肉体を駆使した、アクロバティックなライヴ・パフォーマンスも毎度話題に。 

●アーティストとして活動しながら、二児の母、そして慈悲活動家としての活動も注目されている。 

●2017年にリリースされた7作目のオリジナル・アルバムは、全米アルバム・チャート初登場1位を獲得、プラチナ・ディスク認定、2019年のグラミー賞にて、<ベスト・ポップ・ソロ・パフォーマンス・アルバム>と、<ベスト・ポップ・ヴォーカル・アルバム>賞にノミネートされた。

●2019年4月26日(金)に2年振り8作目のオリジナル・アルバム『Hurts 2B Human』を世界同時発売し、3作連続となる全米初登場1位を獲得。 

●2019年10月に日本の人気TVドラマの主題歌に「So What」が起用。

●2019年10月にベスト盤『グレイテスト・ヒッツ… ソー・ファー 2019!!!』をリリース



全世界で超有名なアーティスト&圧倒的実績の持ち主なのに、日本ではぱっとしないのが残念…。

とにかく、パワフルな姐さん!っていう感じの女性です。

そして、身体能力がものすごく高いところが唯一無二ですね。体操選手並みのすごさなんですよ。

高い所から吊るされた状態で、しかもぐるぐる回りながら生歌を披露するという、普通の人には考えられないようなパフォーマンスもありました。

そんなアーティストいませんよね…。
 

「TRUSTFALL」の意味

このアルバムのタイトルの「Trustfall」という単語ですが、この単語自体は「後ろ向きに倒れて、背後の人に受け止めてもらうという、子どもたちがよくやる遊びのような行為」という意味を持っています。

それに加えて、それぞれの頭文字に、

T…Truth(真実)
R…Reflection(反映)
U…Uncertainty(不確実性)
S…Security(安全)
T…Terror(恐怖)
F…Faith(信念)
A…Acceptance/Audacity(受容/大胆さ)
L…Letting go(解放)
L…Love(愛)

という意味を持たせているそうで、P!nkの娘さんがこの言葉遊びのアイデアを出したらしいですよ〜。
 


感想

最高!!大好き!!
毎日聴いてる!!

このアルバム、ほんと最高ですよ!!いい!!

P!nkのアルバム、全部持ってますけど、このアルバム、めちゃくちゃいいです!!

好きなアーティストのアルバムでも、たいていの場合、数曲は好きだけど、あんまり好きじゃない曲がけっこうあるなぁーっていうことが多いですよね。

P!nkの今までのアルバムもそういうパターンがけっこう多かったんですけど、このアルバムはほぼ全曲好きですね〜。

さすが、本人が自信作というだけあります。

収録曲のテイストもバラエティ豊かで、いろんな曲が楽しめます。

前作の『Hurts 2B Human』が発売されたのが2019年で、その後全世界が新型コロナウイルスのパンデミックに襲われたわけですが、P!nkにとってもコロナ禍は大変なものであったようです。

彼女自身も新型コロナウイルスにかかり、長男のジェイムソン君もかかってしまい、症状がかなり重かったようです。

ちなみに、コロナウイルス検査を全員が受けることが出来ない状況に対し政府を批判しており、医療従事者であった母ジュディが18年勤務していたテンプル大学病院基金と、ロサンゼルス市が設立したコロナウイルス緊急基金に関し、50万ドル(約5420万円)の寄付を行ったことも、話題になりました。さすが太っ腹姐さん!

そして、その後最愛の父を癌で失ったこともあり、この作品にはそういった哀しい出来事と向き合ったことも反映されています。

とはいえ、このアルバムで訴えていることは、哀しいとか苦しいとかの気持ちというわけではなくて、そんな辛い状況の中でも、人を信用することや、怖がることばかりじゃなくて前向きに楽しく生きよう!みたいなポジティブな気持ちを歌っている曲が多いように感じます。

だから、聴いていると、明るい気持ちや優しい気持ちになる曲が多いです。

もちろん、私は英語のネイティブではないので、聴いただけでは完璧に歌詞を理解できるわけではないんですよね。

だけど、曲の感じからやっぱり伝わってくるものがありますよね。今までのアルバムよりも今回は明るい曲が多い印象です。

音楽が好きな人って、歌詞を重要視する人も多いと思いますが、私は完全にメロディーと歌唱力重視なので、正直歌詞はあまり重要視しません。(もちろん歌詞はちゃんと理解しようとはします。)

このアルバムはけっこうメロディーが好みの曲も多いし、P!nkの歌唱力も充分堪能できるものになっていると思います。

また、毎回豪華メンバーとのコラボも注目ですが、今回も3組のアーティストとコラボした曲があります。

今回は、フォークバンドやスウェーデンの姉妹デュオ、カントリー歌手とのコラボ曲があります。

すみません、コラボした方たちのことはあまり知らないのですが…、毎回いろんなアーティストとコラボできてすごいなぁーって思っています。

彼女からいつもアプローチしているのかはわかりませんが、彼女と歌いたい!って思う人もきっと多いんだろうな、と思います。

P!nk自身もいろんなジャンルの曲を歌いこなせるのはもちろんですが、どんなジャンルのアーティストとコラボしても、主張しすぎることもなく、上手く溶け込む感じでいいなぁって思います。

 

おすすめナンバー

特にお気に入りの曲を紹介!!
正直、全曲おすすめだけどね(笑)

#1「When I Get There」…これ、個人的に大好きです!亡くなったお父さんに対して語りかけている曲で、ピアノ伴奏だけのシンプルな曲ですが、それが伝えたいことを際立たせているように感じます。イントロのピアノから泣けます。PVもお父さんが出てきて、P!nkの幼少時代のホームビデオが流れるんですけど、最初観た時は感動で涙が出ましたよ…。

#2「Trustfall」…アルバムのタイトルトラックですが、これも個人的に大好きです。最初に聴いた時に、P!nkらしい曲来たー!って思いました。こういうポップだけど力強い曲が本当に彼女らしいし、歌詞の内容もあわせて、タイトルトラックにふさわしい曲だなって思います。歌うとなると、ちょっと高音のところがキツい(笑)

#3「Turbulence」…「どんな時でも私がそばにいるよ〜」的な内容の曲だけあって、優しい気持ちになる曲ですね。これも個人的に大好き。メロディーもきれい。

#5「Kids In Love feat. First Aid Kit」…First Aid Kitというスウェーデンの姉妹デュオとのコラボ曲ですが、今回のコラボ曲の中ではこれが一番好きです。ちょっとカントリー風な落ち着いた曲調で、ハーモニーがきれいで癒されます。

#6「Never Gonna Not Dance Again」… アルバム発売前に出された先行シングルですが、これは文句なく楽しいノリノリソングですね。普段はあんまりこういう曲は好きじゃないんですけど、これはなんか好き。我が娘もこの曲が大好きです。

#7「Runaway」…80年代のポップロックのような感じの曲。 これもノリノリですね。#9の「Hate Me」も似たようなノリノリロックですが、私はこっちの方が好き。

#11「Feel Something」…このアルバムでは目立たない曲だと思うけど、個人的になんだか好きな曲。メロディーは穏やかで癒し系だけど、歌詞が少し早口で詰まっていて、力強さのようなものを感じる曲です。

アルバムの半分の曲がおすすめになってしまいましたが、それほどこのアルバムが素晴らしいっていうことですねっ!!

あんまり好きじゃない曲も正直ありますが、どの曲かは伏せておきます…。
 

P!NKが好きという人におすすめのアーティスト

P!nkが好きな人におすすめのアーティストを紹介!!

P!nkが好きだという人におすすめしたいアーティストを紹介したいと思います。

たぶんある程度洋楽を聴く人なら知ってると思うけど、ズバリKelly Clarkson(ケリー・クラークソン)ですね!!

「アメリカンアイドル」というオーディション番組の初代優勝者です。

初代優勝者にして、この番組から出てきたアーティストとして、最も活躍しているアーティストではないでしょうか。

つい先日、P!nkがケリーがホストを務める番組にゲスト出演したんですよ。

その時の映像を観たんですが、二人でP!nkの曲を5曲くらい、アコースティックで少しずつデュエットしてたんですね。

もうこれが素晴らしすぎで、私泣きましたよ。何でこんなに二人とも歌上手いねん!何なんこれ〜?って感動ものでした。

Kelly Clarksonも私はもうずっと前からファンなんですけど、二人に共通するのは、とにかく力強い歌声の持ち主ってことですね。張りのある高音とか最高。

私、個人的にあまり可愛い感じの声には興味がなくて、とにかくパワフルな感じの女性アーティストが大好きなんです。

そして、Kelly Clarksonも個人的にP!nkの大ファンなんですよね。よくカバーとかしてるんです。

あー、この二人でアルバムとか出してくれないかなぁー。

もう聴いたことある方が多いかもしれないけど、ぜひぜひKelly Clarksonも聴いてみてください!!


まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

初めての洋楽についての記事ということで、大好きなP!nkというアーティストのアルバムについて語らせていただきました。

生まれ変わったらP!nkになりたい、ってくらい好きなんですよ。こういうカッコいい女性、大好き。

あー、日本に来ないのが残念すぎます…(涙)

あのアクロバティックなライブパフォーマンスが観れないのが本当に残念。

アメリカではもちろん大スターですが、イギリスとかオーストラリアとかでもすごい人気で、ツアーをやってるんですよね。

日本にはなかなか来ない…。もう一生来てくれないのかな…。

日本ではあんまり洋楽自体聴く人もいないし、こういうパワフルな女性アーティストはあんまり人気出ないですよね。

こうなったら死ぬまでにアメリカかどこかにライブ参戦しに行くしかないですね。

ということで、今後は気が向いた時に、おすすめの洋楽についても書いていきたいと思いますので、皆さまよろしくお願いします!!

こんにちは、むし子です!

2023年本屋大賞の予想と、ノミネート作品10冊の個人的ランキングを発表したいと思います!!
大賞発表は4月12日!!あと1ヶ月くらいですね! 

ノミネート作品10冊、全て読み終えたので、その紹介をまじえながら、個人的ランキングを発表していきたいと思います! 
あくまでも、個人的ランキングは、私の勝手な好みによるランキングなので、おすすめ順というわけではありませんので、ご了承ください。
むし子の好みなんて興味ないよ、っていう方もいるかもしれませんが、備忘録としても書いておきたいと思うので、お付き合いくださいませ。 
そして、読書初心者のくせに、大賞予想なんかもしちゃおうかと思います(笑)

【追記】 4月12日に【2023年本屋大賞】が発表されました。 
それについて、大賞を含めたランキングや、私の予想が当たったのか?などについての記事を書きましたので、そちらもよろしければご覧ください。


売り場からベストセラーをつくる!
本が売れない時代と言われます。出版市場は書籍、雑誌とも年々縮小傾向にあります。
出版不況は出版社や取次だけではなく、もちろん書店にとっても死活問題です。
その状況の中で、商品である本と、顧客である読者を最も知る立場にいる書店員が、売れる本を作っていく、
出版業界に新しい流れをつくる、ひいては出版業界を現場から盛り上げていけないかと考え、同賞を発案しました。 本屋大賞公式サイトより引用
第1回は2004年に行われ、大賞作品は小川洋子さんの『博士の愛した数式』が受賞しました。
 今回は第20回となります。   過去の受賞作品を見ると、読書初心者の私でも知っている超有名な作品ばかり!  本が売れない時代ですが、本屋大賞に注目している人はたくさんいると思うし、本を選ぶ時の参考にしている人も多いと思います。  それで少しでも本が売れたらいいですよね!  と言ってる私は、図書館のヘビーユーザーでごめんなさい…。
図書館で借りて気に入った作品は買うようにしています…。

 

本屋大賞はどうやって決まるの?

(1) 一次投票で一人3作品を選んで投票
(2) 一次投票の集計結果、上位10作品をノミネート本として発表
(3) 二次投票はノミネート作品をすべて読んだ上で、全作品に感想コメントを書き、ベスト3に順位をつけて投票。

(4) 二次投票の集計結果により大賞作品を決定 投票の得点換算は、1位=3点、2位=2点、3位=1.5点 

本屋大賞公式サイトより引用

上位10作品にノミネートされるだけでも、かなり注目されている作品と言っていいですよね。  書店員じゃなくても投票できるなら、私も迷わず投票したい!

 

2023年ノミネート作品一覧

さあ、ノミネート作品を紹介していきましょう!!

ノミネート10作品】(作品名五十音順) 
 ※()内はノミネート選出回数

  • 『川のほとりに立つ者は』寺地はるな(初) 
  • 『君のクイズ』小川哲(初)
  • 『宙ごはん』町田そのこ(3年連続3回目)※2021年大賞受賞 
  • 『月の立つ林で』青山美智子(3年連続3回目)
  • 『汝、星のごとく』凪良ゆう(2年ぶり3回目)※2020年大賞受賞 
  • 『方舟』夕木春央(初)
  • 『#真相をお話しします』結城真一郎(初) 
  • 『爆弾』呉勝浩(初)
  • 『光のとこにいてね』一穂ミチ(2年連続2回目)
  • 『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒(初)

どれもすごい話題作ばっかりですよー!

 

ノミネート作品紹介&個人的ランキング発表!!

お待たせしました!

個人的好みによるランキングを発表していきます!!
作品の紹介もするので、興味を持った作品は読んでみてね! 

ブログ記事を書いた作品が多いので、記事も貼り付けておきますね。
読んでいただけたら、嬉しいです。
さぁ、まずは10位から!!
 
10位 『爆弾』呉勝浩


【あらすじ】

東京、炎上。正義は、守れるのか。 些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。
たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。
「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。
警察は爆発を止めることができるのか。
爆弾魔の悪意に戦慄する、ノンストップ・ミステリー。 出版社より引用
え、これが10位って意外ですか⁈ 意外ですよねー。
この作品、めちゃくちゃ面白かった!って言ってる人しか見かけないですよね(笑)
で、でも、私はなんだか合わなかったんですよ…。
この作品が好きな人、ごめんなさい。
とぼけた見た目の中年男=スズキタゴサクの長々と続くおしゃべり?に、ひたすらイライラさせられた作品となってしまいました。
タゴサクの理屈っぽさがもう受け付けませんでした。
私も理屈っぽいからですかねー(笑)
そして、ミステリーとしての展開も、個人的にいまいちだと感じてしまったので、この順位です。
「このミステリーがすごい!2023年版 国内編」でも第1位だし、この作品を気に入ってる方はかなり多い印象なので、読む価値はあると思います!
   

位 『汝、星のごとく』凪良ゆう


【あらすじ】
その愛は、あまりにも切ない。 正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。 ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。 風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。 ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。 出版社より引用
「え、これが9位?え、ほんとに?むし子さんの本の好み、変なんじゃない?」と思った人、かなりたくさんいるのでは…と推測します。
直木賞候補作だし、いろんな賞を獲っている作品ですからねー。
この作品も大好きって言ってる人、かなり多く見かけます。
個人的に、登場人物にちょっと自分勝手な大人が多すぎる印象でしたね…。
私が頭の固い古くさい価値観の持ち主なのかもしれませんが…、あまり共感できる登場人物がいなかったかな、という感じでした。
北原先生のキャラはいいとは思いましたが。
それと、終盤にかけての話の展開があまり好みではなかったのと、親に振り回される子供の物語という題材に、個人的に飽きが来てるというのもあります。
凪良ゆうさんの他の作品は好きなものもあるので、この作品に限っての感想です。
   

位 『光のとこにいてね』一穂ミチ


【あらすじ】
――ほんの数回会った彼女が、人生の全部だった―― 古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私は、なにもかもが違った。
着るものも食べるものも住む世界も。でもなぜか、彼女が笑うと、私も笑顔になれた。
彼女が泣くと、私も悲しくなった。
彼女に惹かれたその日から、残酷な現実も平気だと思えた。
ずっと一緒にはいられないと分かっていながら、一瞬の幸せが、永遠となることを祈った。
どうして彼女しかダメなんだろう。
どうして彼女とじゃないと、私は幸せじゃないんだろう……。 ――二人が出会った、たった一つの運命
切なくも美しい、四半世紀の物語―― 出版社より引用
えー、これが8位?ですよね、きっと(笑)ごめんなさい。
これも汝、星のごとくと同じく、「毒親」がテーマの作品になると思うので、個人的にもうええわ状態になってしまっただけかもしれません。
それと、この作品も最後の展開が好みじゃなかったですね…。
身勝手な大人に振り回される子供の話がやっぱり好きじゃないんでしょうね。
一穂ミチさんも他に好きな作品はあるし、文章は好みなんですよ…。
ブログ記事に感想など書いていますので、ぜひご覧ください。


 
 
位 『#真相をお話しします』結城真一郎


【あらすじ】
子供が四人しかいない島で、僕らは「YouTuber」になることにした。
でも、ある事件を境に島のひとたちがよそよそしくなっていって……(「#拡散希望」)。
日本の〈いま〉とミステリが禁断の融合! 
緻密で大胆な構成と容赦ない「どんでん返し」の波状攻撃に瞠目せよ。
日本推理作家協会賞受賞作を含む、痺れる五篇。 出版社より引用
これはねー、もう私の感想がどうとかいうより、世間的にはめちゃくちゃ注目されてると思います。
私のブログなんてそんなに見られてるわけじゃないんですけど、この作品の記事はいつもけっこうアクセスされてるんですよ。
テレビで紹介された影響もあるとは思いますが、この作品のテーマが若い世代向けであるのと、短編集で読みやすいことなどから、SNSなどで拡散されてるんじゃないかと思ってます。
個人的には、おもしろかったけど、もう少しパンチがあってもよかったかな、と思いました。
最終章の子供の名前はめちゃくちゃパンチありましたけどね(笑)


 
 
位 『方舟』夕木春央


【あらすじ】
9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。 タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。 出版社より引用
どうでもいいけど、この著者も「#真相をお話しします」の著者も、どちらも苗字が「ゆうき」さんですね(笑)
この作品も「#真相を~」には負けてますけど、ブログ記事へのアクセスがすごいんですよね。
昨年発売されたミステリーの中では、この2作品が注目度で言えばツートップではないでしょうか。
普段ミステリーを読まない人にも読まれていそうな感じがします。
一時期、書店で売切続出状態でしたもんね。
個人的にめちゃくちゃ好きというわけはありませんが、充分楽しめる作品ではありました。

 


いよいよ、上位5作品の発表です!!
 

位 『川のほとりに立つ者は』寺地はるな


【あらすじ】
カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。
松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していたノートを見つけたことで、恋人が自分に隠していた秘密を少しずつ知ることに――。
「当たり前」に埋もれた声を丁寧に紡ぎ、他者と交わる痛みとその先の希望を描いた物語。 出版社より引用
寺地さん、初ノミネートなんだなぁ。意外でした。
寺地さんの作品はけっこう読んでいますが、優しいんですよね。そして、読後感がいつもいい。
「普通」って何?というテーマの作品が多いので、いろいろ考えさせられます。
この作品はちょっとミステリーっぽい所もあって、面白かったです。


 
 
位 『君のクイズ』小川哲


【あらすじ】
生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。
いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになり――。
読めば、クイズプレーヤーの思考と世界がまるごと体験できる。人生のある瞬間が鮮やかによみがえる。そして読後、あなたの「知る」は更新される! 
「不可能犯罪」を解く一気読み必至の卓抜したミステリーにして、エモーショナルなのに知的興奮に満ちた超エンターテインメント! amazonより引用
これは、私がクイズ大好き人間だからかもしれませんが、めちゃくちゃ面白かったですね!
子供の頃からかなりのクイズ番組を観てきたし、今でもクイズ番組は観ちゃいますからねー。
「クイズプレーヤーの思考と世界がまるごと体験できる」とありますが、この思考と世界を文章にしようと思った小川哲さんがすごいですよ。
あの伊坂幸太郎さんも絶賛してますからね。
小川さんは「地図と拳」で直木賞を獲ったばかりですけど、本屋大賞は一般受けするこちらの作品が入ってきたのかな、と思います。
「地図と拳」も票を集めたと思うので、票が分散されたんじゃないかと思うんですが、それでもノミネートされたのはすごいんじゃないでしょうか?
私も小川哲さんにはかなり注目しているので、今後の作品が楽しみです!
「君のクイズ」はなぜかブログ記事を書かなかったんですよね、何ででしょう…。
図書館の返却期限が迫ってたとか、かな…。書けばよかった。
クイズが好きな人には、特におすすめです!  


いよいよ、ベスト3の発表!!
 

位 『宙ごはん』町田そのこ


【あらすじ】
この物語は、あなたの人生を支えてくれる
宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。
厳しいときもあるけれど愛情いっぱいで接してくれるママ・風海と、イラストレーターとして活躍し、大人らしくなさが魅力的なお母さん・花野だ。
二人の母がいるのは「さいこーにしあわせ」だった。
宙が小学校に上がるとき、夫の海外赴任に同行する風海のもとを離れ、花野と暮らし始める。
待っていたのは、ごはんも作らず子どもの世話もしない、授業参観には来ないのに恋人とデートに行く母親との生活だった。
代わりに手を差し伸べてくれたのは、商店街のビストロで働く佐伯だ。
花野の中学時代の後輩の佐伯は、毎日のごはんを用意してくれて、話し相手にもなってくれた。
ある日、花野への不満を溜め、堪えられなくなって家を飛び出した宙に、佐伯はとっておきのパンケーキを作ってくれ、レシピまで教えてくれた。
その日から、宙は教わったレシピをノートに書きとめつづけた。
全国の書店員さん大絶賛! どこまでも温かく、やさしいやさしい希望の物語。 出版社より引用
やっぱりさすがの町田そのこさん!という印象の作品でした。
この作品もまた「毒親」とか「母娘関係」がテーマだとは思うんですが、それでも読んでよかったと思える作品でした。
「ごはん」をテーマにしているのもよかったですね。食はやっぱり大事!
ちょっと不幸が重なりすぎる所が、読んでて疲れてしまいますけど、読後感も良かったし、町田さんらしく救いがあるストーリーだったのがよかったです。



 
位 『月の立つ林で』青山美智子


【あらすじ】
似ているようでまったく違う、
新しい一日を懸命に生きるあなたへ。 最後に仕掛けられた驚きの事実と
読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、
『木曜日にはココアを』『お探し物は図書室まで』
『赤と青とエスキース』の青山美智子、最高傑作。 長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家。 つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。
月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの思いも満ち欠けを繰り返し、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。 出版社より引用
もうねー、やっぱり青山美智子さんの作品は個人的にハズレなしなんですよ。
と言ってもまだ読んでいないのが少しありますが、読んできたのは全部好きです。
なんてったって、悪人が出てこないし、テーマが重すぎないのに心を揺さぶられるっていうのが、ポイント高いですよね。
最近、重いテーマのものが多いじゃないですか。
その点、青山さんの作品は、日常のさりげないことがテーマになっているから、親近感がわくんですよね。
それから、青山作品の醍醐味だと思うんですが、登場人物が緩く繋がっていて、最後にちょっとした仕掛けがわかる、というのがまた素敵なんですよね。
この作品は「赤と青とエスキース」に比べると、最後のえ?っていう衝撃は控えめだったとは思いますが、それでも楽しめましたよ。


さあ、栄えある1位に輝いた作品は!!
 

『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒


【あらすじ】
少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り…… 想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説! 出版社より引用
すみません、これもかなり個人的な好みだと思うんですが、音楽が題材っていうだけでポイント数倍増しです(笑)
私、音楽がないと生きていけないような人間なので。
この作品、たぶん音楽好きな人には評価高いんじゃないでしょうか。
だけど、普通だったとか、そんなにすごくなかった、というような意見も見かけるので、好みの問題もありそうです。
チェロという楽器を主役にしたのがよかったですね。穏やかな感じがして。
主人公がスパイ活動をする物語なので、ハラハラする場面はありましたが、全体的に温かくて落ち着いた雰囲気の作品で、読んでいる側としても穏やかな時間を過ごすことができたように思います。


大賞予想!!

さあ、みなさんお待ちかね、大賞予想の時間ですよー!!

今年の本屋大賞は話題作だらけで、かなり混戦状態なのではないかと思います。
と言っても、すみません、去年までは本屋大賞にも大して興味を持っていなかったような素人なので、知ったかぶりなんですが(笑)
Twitterでの感想や評価を見ている印象と、注目度や、さまざまな賞の状況などを見た感覚から、私なりに予想したいと思います。

大賞はーーー『汝、星のごとく』凪良ゆう、と予想します!

なぜかと言うと、この作品を絶賛してる人がめちゃくちゃ多い印象です。
直木賞候補作でもありますしね。
そして2位に『宙ごはん』町田そのこ、3位に『光のとこにいてね』一穂ミチ、と予想!
2位と3位は反対かもしれないな…。この2つも絶賛してる人が多い印象です。
4位は『月の立つ林で』青山美智子と予想!
個人的には青山さんに獲ってほしいけど、ちょっとこの作品はパンチが足りなかった気もするんです…。
青山さん、昨年一昨年と2年連続2位だったので、そろそろ大賞を獲ってほしいところではあるんですが…。
5位は、個人的希望も入れて、『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒と予想!これもかなり人気があるように感じています。
『方舟』と『爆弾』が何位に食い込んでくるのか、予想がつかないところが困るんですが、『川のほとりに立つ者は』は寺地さんは初ノミネートということもあり、上位は厳しいかな、と思います。
『君のクイズ』は好き嫌いが分かれそうで、『#真相をお話しします』は書店員さんには物足りない感じがあるかな、と思うので、上位には入らないと予想します。
何となく、ストーリーに起伏があって感動的な場面のある作品が上位に入るような気がします。
 

まとめ

長々と書いてしまいましたが、個人的好みランキングと大賞予想を発表しました!
皆さんのランキングとはたぶん全然違いますよね?
Twitterを見てても、同じ作品を読んでいても、人それぞれ感じ方や考え方が違うなぁといつも感じているので、私の個人的ランキングも「へえー」という目で見ていただければ嬉しいです。
そして、大賞予想は、皆さんの予想と比べて、どうでしょうか?
外れまくったら、笑っといてください…。
また、大賞発表までに予想を変更することもあるかもしれません…。

最後まで、お読みいただき、ありがとうございました!!


宇野碧さんの「レペゼン母」について詳しくまとめます!

この本を読んだきっかけ

Twitterで見かけて、「何?めっちゃ面白そう!!」と思ったのがきっかけです。 ラップするおかん、興味がわかないわけないですよね(笑)

こんな人にオススメ

世界の母親全員!! ヒップホップラップが好きな人 母と息子の話が好きな人 親子の関係について考えたい人 ・本を読んで、笑ったり泣いたりしたい人

「レペゼン母」あらすじ

マイクを握れ、わが子と戦え! 山間の町で穏やかに暮らす深見明子。
女手一つで育て上げた一人息子の雄大は、二度の離婚に借金まみれ。
そんな時、偶然にも雄大がラップバトルの大会に出場することを知った明子。
「きっとこれが、人生最後のチャンスだ」
明子はマイクを握り立ち上がる――! 『晴れ、時々くらげを呼ぶ』『檸檬先生』などで最注目の新人賞から、今年も文芸界のニュースターが誕生!
第16回小説現代長編新人賞受賞作。 出版社より引用

「レペゼン」とは、英語のrepresentに由来していて、
代表する、象徴する」を意味するヒップホップ用語です。
つまり、「レペゼン母」は「母代表」という意味ですね!

この本のテーマ

『ラップ✖️おかん』という斬新な設定!!

もう読む前から、ワクワクしませんか?この設定! 関西のおかんがラップするって、どんなのよ?ですよね。
皆さん、ヒップホップとラップの違い、わかりますか?
この本を読んで、ヒップホップとラップの違いについて、ちょっと調べてみました。
「ヒップホップ」は、1960年代後半から1970年代にアメリカのニューヨークブロンクス区で発生した黒人ストリート文化を指す語です。
そのヒップホップ文化から生まれた音楽を「ヒップホップミュージック」と言います
「ラップ」 とは、ブラックミュージックにおける歌唱法の一つで、メロディよりもリズムを重視した歌唱法です。
「ヒップホップミュージック」に合わせて「ラップ」が行われます
日本では、「ヒップホップ」と「ラップ」が同じ意味で使われている気がしますが、厳密にはこのような違いがあるようです。
ラップバトルは、即興のラップで相手をディスり合う、つまり罵倒し合う大会です。
そして、この作品では、ヒップホップやラップに関するうんちくなども聞けて、勉強になることもありました。

ラップに乗せた母と息子の想い

明子と息子の雄大のラップバトルが実現するのかは、この本を読んで確かめていただきたいのですが、明子と雄大それぞれのラップをしっかり堪能することができます。
あらすじの補足をすると、雄大は2回の離婚歴があり、3年前に失踪しています。
失踪している息子がラップバトルに出ることを知ったからといって、明子が私も出るって急に出ることを決めたわけではありません。
それまでにいろんな経緯があって、最終的に、息子が出るラップバトルに自分も出る決意をするのです。
その辺の経緯や事情をわかって2人のラップを聞くと、より感動します。
もちろん、この2人以外の出場者のラップもたくさん聞けて、個性があっていいですよ。

印象に残ったフレーズ

印象に残ったフレーズを2つ紹介します!

「こんなに金と時間と労力がかかって、別になんも得するわけちゃう。これが一部の物好きがやる趣味とかやなくて、多くの人が当たり前みたいな顔でやってることなんてな」 p54 明子の言葉
明子が子育てについて語る言葉ですが、もうほんとに共感しかない…。
なんも得するわけちゃう、っていうのは言い過ぎかもしれないけど、ほんとその通りです。
だから、子育てって、この世で1番大変だし尊い仕事だと思うんですよね。 本当に大変!(笑)
「親ってすごく鈍感な生き物だよ。自分の言動が子供にどんなに消えないインパクトを与えるか、わかろうとしない」 p171 沙羅の言葉
これは親の立場で読んでると、ドキッとする言葉ですね。
自分も子供だったくせに、親になるとどうして子供を傷つけるような言動をしてしまうんでしょうね…。 難しいですよね…。

感想(ネタバレなし)

いやぁー、もう胸熱すぎる!!何これ〜面白すぎる〜!! 読み始めて割とすぐから面白かったけど、最高に面白いー!

予想以上、期待以上!!

Twitterでもベタ褒めの興奮ツイートをしてしまいました(笑) 
全母に読んでほしい!って。
そしたら、今までの読了ツイートで1番反響が大きかったです。
私のツイートを見て、本を買ったっていうフォロワーさんや、さっそく図書館で借りたってフォロワーさんが何人かいて。
やっぱりこの設定が最強なんでしょう!おかん×ラップ、というパワーワードが!  
第16回小説現代長編新人賞受賞作、とあるように、この作品で宇野碧さんはデビューされたんですよ。
これ、本当に新人なの?と思いました。
ずっと執筆活動はしてたのかもしれないですけど、新人とは思えない貫禄があるように感じました。
いや、それって、おかんの貫禄がすごいからか?(笑)
本のタイトル、「レペゼンおかん」でもよかったんちゃう?と思っちゃいました(笑)
「母」より「おかん」の方が、なんかワクワクしません?

すみません、この作品読んで「バイブス上がっちゃいました!」

ヒップホップ用語を使って感想書きたくなるくらいの熱量で読み終えたので、変にテンション上がってます…。 「バイブス」=「テンション」です。  
これ、本屋大賞にノミネートされてもよかったんじゃない?と思ったんですが、新人さんがいきなりノミネートはなかなか難しいですかね…。
著者の宇野さんは、ラップバトルでは女性ラッパーが男性ラッパーから攻撃されることが多くて、どういう女性なら勝てるだろうか…と考えた時に、「関西のおかん」なら勝てるんじゃないか?と考えたそうです。
それからヒップホップ文化について調べたり、ラップバトルをたくさん聴いたりしたそうです。
私はヒップホップもラップもほぼ聴かないし、むしろ苦手ジャンルだったんですが…、この作品を読んでちょっとイメージ変わりました。
私もラップやってみたくなりました! よくダジャレ言ってるし、口が達者だから、向いてるかもしれない(笑) 「読書家おかんラッパーむし子」なんてどうでしょう?(冗談です…笑)
ラップバトルって即興でうまいこと言わないといけないんですよね。かなり難しそう。
基本的にディスるみたいなので、ディスらないラップバトルがあれば聴きたいかもしれない。
梅農園で働く沙羅の影響でラップを始めることになった明子ですが、めちゃくちゃラップのセンスがあって、すごかったです!キレッキレ!
現実的に考えて、64歳でこんなにラップができるおかんっているんでしょうか?
たぶん相当頭の回転が速い人じゃないと、無理ですね。
それでなくても女性ラッパーって少ないらしいので、明子みたいなおかんラッパーがいたら、めちゃくちゃ注目されるでしょうね。  
明子が沙羅の影響を受けて、周りの人も巻き込んで、ヒップホップにハマっていく過程も面白かったですね。
関西のノリもあるからかテンポもいいし、みんなで漫才してるような感じもあって楽しいです。
沙羅がまたいい子すぎて、明子とのやり取りが微笑ましかったです。
ラップ×おかん、っていう設定はめちゃくちゃ斬新ですけど、描かれているのは母と息子の物語で、あらゆる人に刺さる作品だと思いました。
母親の立場の人は、明子に感情移入して読むだろうけど、雄大の気持ちがわかる部分もあるし、子を持つ男性だったら雄大に感情移入するけど、親としての明子の気持ちもわかるだろうし。
全母にオススメしたいと思ったけど、これは全人類にオススメかもしれない(笑)
母と息子っていうのがまたいいですよね。最近、母と娘について書かれたものが多いですからね〜。
笑って泣いて、怒って、興奮して、テンションいやバイブスが上がる最高の作品です! ぜひぜひ皆さんも読んでみてー!

著者紹介

1983年神戸生まれ。大阪外国語大学外国語学部卒。
放浪生活を経て、現在は和歌山県在住。
2022年、本作で第16回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。
旅、本、食を愛する。 出版社より引用


感想(ネタバレあり)

ここからはネタバレありの感想なので、未読の方は気をつけてくださいね〜。

 
 

最後の明子と雄大のラップバトルの辺り、もう号泣でしたよ(涙)
魂と魂のぶつかり合い、って感じで、お互い一歩も引かない戦いでした。
それまで完全に明子目線で読んでたんですが、雄大の訴えることにもすごく共感して、子供目線で読んでしまいました。
子供ってやっぱり親にちゃんと見てほしいし、ちゃんと話を聞いてほしいし、誰かと比べないでほしいもんなんだなーって。
それと、一緒にご飯を食べること、それも本当に大事。
この作品の前に読んだ「宙ごはん」でも主人公が言ってました。
頭ではわかってても、日々子育てをしてると忘れがちなので、よく覚えておかないと。  
一つ大好きな場面があります。明子が主催者MCにガツンと言い返す場面です。
女性のことをいやらしい言葉や卑劣な言葉でディスるだけのラッパーについて、ガツンと説教するんですが、めちゃくちゃ気持ちよかった!
んなのディスってるんじゃなくて、ただのセクハラモラハラですからね。
実際にはそんなラッパーいないと信じたい。  
沙羅が、感動するバトルとは「対戦相手の立場に立って想像して、相手を理解することが本当の勝負だ」というようなことを言うのを聞いて、明子が雄大が生まれた時からのことを振り返るんですよね。
出産の時や、雄大が初めて言葉らしきものを発した時の描写があるんですが、ヤバかったです…。
もう、自分の出産の時とか、子供が初めて何かした時のこと思い出したら、泣いちゃいますよね。
そういう場面がちょいちょい挟まるのが、この作品は罪ですね(笑) 全母、泣くと思いますよ。え、私が涙もろいだけ?(笑)
私の場合、今小6の息子が初めてニコって笑ってくれた時のこと、今でもつい最近のことのように思い出しますね…(涙)
まだ歯が生えてない時の赤ちゃんの笑顔って、もうリアル天使ですよね。
もう一生この子を守っていこうと思いましたよ。  
雄大が迷子になって見つかった後に叱ってしまったことを悔いる場面も、めちゃくちゃ共感しました。
叱らないで、褒めてあげたり認めてあげたらよかったのに…って悔やむこと、たくさんありますよね。
子育てって、不安や心配がたくさんなんですよ。それが怒りになってしまうこともあるんですよね。 アンガーマネジメントで学びました。
そういう時は、後からでも素直にフォローしたらいいんですけど、一度傷ついた心は取り戻せないんですよね。
だけど、明子はシングルマザーで雄大を育ててきたんですよ。しかも梅農園も経営して。
めちゃくちゃ大変だったと思いますよ。私なら無理だと思いました。
明子と雄大はもう少し早くぶつかり合ってたらよかったのかもしれないですね。
ラップバトルで対決することでしか、お互いにぶつかり合えないくらいすれ違っていたのは寂しい状況だったけど、この後の2人の関係は良くなっていくといいな、と思います。
そして梅農園で一緒に働くことになるであろう雄大の子供も一緒にね。
親と子供って、どんな親子でも、多かれ少なかれ分かり合えていない部分ってあるんだろうな…。
子育ての難しさをひしひしと実感する作品でもありました。

まとめ

宇野碧さんの「レペゼン母」についてまとめました。
私の中では「名刺代わりの小説10選」に入れてもいいくらい、インパクトがあって、大好きな作品になりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!



こんにちは!

町田そのこさんの「宙ごはん」について詳しくまとめます!
2023年本屋大賞にもノミネートされています!


この本を読んだきっかけ

町田そのこさんは「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」を読んで好きになって以来、新刊を読もうと決めている作家さんです。
この作品は本屋大賞にノミネートされたのもあり、早く読みたい!と心待ちにしていました。
町田さんの作品、図書館でも大人気なんですよね。
ちなみに、町田さんの作品を読むのは5冊目です。


こんな人にオススメ

少女の成長物語が好きな人 料理が出てくる物語が好きな人
家族を描いた物語が好きな人 本屋大賞作品に興味のある人
・町田そのこさんのファンの人


「宙ごはん」あらすじ

この物語は、あなたの人生を支えてくれる
宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。
厳しいときもあるけれど愛情いっぱいで接してくれるママ・風海と、イラストレーターとして活躍し、大人らしくなさが魅力的なお母さん・花野だ。
二人の母がいるのは「さいこーにしあわせ」だった。
宙が小学校に上がるとき、夫の海外赴任に同行する風海のもとを離れ、花野と暮らし始める。
待っていたのは、ごはんも作らず子どもの世話もしない、授業参観には来ないのに恋人とデートに行く母親との生活だった。
代わりに手を差し伸べてくれたのは、商店街のビストロで働く佐伯だ。
花野の中学時代の後輩の佐伯は、毎日のごはんを用意してくれて、話し相手にもなってくれた。
ある日、花野への不満を溜め、堪えられなくなって家を飛び出した宙に、佐伯はとっておきのパンケーキを作ってくれ、レシピまで教えてくれた。
その日から、宙は教わったレシピをノートに書きとめつづけた。
全国の書店員さん大絶賛! どこまでも温かく、やさしいやさしい希望の物語。 出版社より引用


この本のテーマや特徴

主人公「宙」と周りの人々の成長物語

この物語は、主人公である宙(そら)の保育園時代の話から始まります。 そして、小学校、中学校、高校、高校卒業後…と、宙の成長を描く物語です。 それと同時に、宙の周りの人々の成長物語でもあります。 特に、母親の花野(かの)の成長が、宙の成長と同じくらい描かれていると感じました。 その他の登場人物も問題を抱えている人が多く、宙や花野がそういった人たちと関わる中で、いろんなことに気付いたり学んだり、助け合ったりしていきます。

美味しそうな料理の描写が素敵!

この作品は5章から成っていますが、どの章にも美味しそうな料理が出てきます。 パンケーキ、ボロネーゼ、にゅうめん、きのこのポタージュ、などなど…。 ビストロで働く佐伯こと「やっちゃん」が料理を作る場面や、宙が料理をする場面がありますが、紙から料理の匂いがしてくるような美味しそうな描写が印象的です。 誰かの愛情がたっぷりこもった料理を食べたくなりますよ〜。


印象に残ったフレーズ

印象に残ったフレーズを3つ紹介します!

一緒に食べないと、意味がないんだよ。 p105 宙の言葉
宙が、なかなか一緒にごはんを食べてくれない花野に対して思う言葉ですが、一人で食べるのと、誰かと食べるのと、全然違いますよね。 しかも子供のうちはなおさらだと思います。
ひとというのは、しあわせの山を登る生き物なんだ p200 佐伯の言葉
やっちゃん、いいこと言う~(笑) 人生の山を、いつ、どんな風に、どんな山を、誰と登っていくのか、もう数え切れない選択肢がありますよね。 たまには下ることがあっても、登っていける人生がいいですね。
『とにかく生きる』が最優先。そのあとはいろいろあるだろうけど、『笑って生きる』ができたら上等じゃないかなあとあたしは思ってる。 p346 花野の言葉
「とにかく生きる」ということを意識しなくてもいい私は、いろいろ恵まれているのかもしれない、と思いました。 だけど、「笑って生きる」は…あまりできていないかもしれない…。 無理に笑う必要はないけど、できればもっと笑って暮らしたいと思うので、まずは日々の生活への心構えを見直した方がいいかもしれないな…。


感想(ネタバレなし)

町田そのこさん、やっぱりすごいなぁ…」っていうのが、まず読み終わって出た感想です。
以前から町田さんの作品の感想には「密度が濃い」とか「物語に引き込む力がすごい」というようなことを書いているんですが、この作品もまたまたすごかったです…。
町田さんの作品は、歪んだ母と娘の関係であったり、母親が原因で恵まれない家庭環境にいる子供の物語が多いですが、今回も母と娘の関係に焦点を当てた作品と言えるかと思います。
もちろん他の登場人物も重要な役割を担っているので、母娘関係だけがテーマというわけではありません。
この作品も重くて苦しい話ではありますが、町田さんの作品は救いがない終わり方をしないものが多いので、どこか安心感はあります。  

この物語の始まりは、花野の浮世離れした感じの態度や言動に怒りを感じたりイライラして、宙がかわいそうで仕方なかったです。
どんな方向に話が進むのか、不安に思いながら読み進めましたが、これでもかってくらいに、いろんなことが起こりましたね…。
町田さん、ちょっと詰め込みすぎでしょ〜と思った部分も正直ありましたが、めちゃくちゃ引き込まれたことは確かです。
途中から涙が滲んできて、最後は涙を流しながら読みました。

母娘関係だけでなく、恋愛や友達関係も含めたいろんな要素について書かれています。
ほんとにてんこ盛りな内容なんですけど、それをうまくまとめてくるのが、町田そのこさんなんですよねー。  
それにしても、宙はこんなに複雑な環境で育ったのに、めちゃくちゃいい子ですよ…。
たぶん普通だったらグレると思うんですけど、愛情を注いでくれて頼りになる大人が近くにいたから、こんなに素敵な子に育ったんだと思います。

この作品の個人的MVPは、圧倒的に、佐伯ことやっちゃんですよ!ここ大事!(笑)
というか、これ読んだ人は誰もがそう思うと思いますけどね(笑)
こんないい人います〜?人を見た目で判断しちゃいけないなーって改めて思いましたよー。
やっちゃんの存在感、すごかったです。もうほんとにほんとに大好きです。
こんな大人に出会えたら、世の中グレる人なんていないんじゃないかって思ったくらい。
そして、やっちゃんの人柄や行動力にプラスして、やっちゃんの作る料理に救われた人、どれだけいるんでしょう…。
私もやっちゃんと友達になって、料理を食べさせてもらいたい、って本気で思いました。
この物語、やっちゃんがいないと成り立ってないし、やっちゃんがいなかったら、登場人物誰もちゃんと生きていけてないですよ、たぶん。

他の登場人物もみんなどこか問題を抱えてる人ばっかりで、最後にはもうみんな応援したくてたまらない気持ちになりました。
みんながみんなで支え合って助け合うことの素晴らしさを、ひしひしと感じました。
私はやっちゃんほどの包容力なんて全くないけど、せめて子供たちにとってはそんな存在になれたらいいなと思いました。
もし誰か頼ってくれることがあれば、ちゃんと手を差しのべたいです。  
そして、毎日いやいや文句を言いながら料理をしている私ですが…、ごはんの持つ力を再認識したので、もう少し嫌がらずに料理しようかな、とか思いました…。
いやでもやっぱり料理は面倒くさい(笑)  

最近は母娘関係がテーマの作品はお腹いっぱいだったので、あぁまたそれ系の作品か…と思って読み始めたんです。
でも、そんな気持ちも吹っ飛ぶくらい、この作品は響いてくるものがありました。
「52ヘルツのクジラたち」とか「星を掬う」も読みましたが、私はこの「宙ごはん」の方が好きです。
「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」が1番好きな作品でしたが、それと同じくらい好きです。
最近出た新刊「あなたはここにいなくとも」も、またまた評判が良さそうですよー。
早く読みたいです! まだ読んでいないのに宣伝して申し訳ないですが、気になる方はぜひどうぞ!



著者紹介

1980年生まれ。福岡県在住。
2016年「カメルーンの青い魚」で第15回「女による女のためのR−18文学賞」大賞を受賞。
2017年、同作を含む「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」でデビュー。
「52ヘルツのクジラたち」で2021年本屋大賞を受賞。
著書に「ぎょらん」「うつくしが丘の不幸の家」「星を掬う」「コンビニ兄弟」シリーズなどがある。
出版社より引用



感想(ネタバレあり)

ネタバレありの感想なんで、ぶっちゃけていっちゃいますよー(笑)
未読の方は気を付けてくださいね。  

まず、もう、やっちゃん殺さんといてー!!ですよね…。
みんなが大好きなやっちゃん、何で死なせちゃうの…。
小説あるあるですが、ちょっと人が簡単に死にすぎなんですよ。
そんなに簡単に交通事故とか不慮の事故って起こらないですよね…(いつどこで起こるかわからないのは事実ですが)。

さっきも書きましたが、この物語、やっちゃんがいないと成り立ってないですよ。ほぼ主人公ですよ。
いやだから、やっちゃんがいなくてもみんなちゃんとやっていけるよ、ってことを最後に描きたかったのかな。
最後の場面なんかは、やっちゃんならこうするだろうな、っていうことをみんな頭で思い描いてるんですもんね。
そして、宙が「ビストロサエキ」を継ぐと決めたのも、やっちゃんを失った末の決意ですしね。
それにしても、町田そのこさんの作品は、不幸な人が多すぎで、さらにその人にもっと不幸なことが起こる、という展開が多くて、大変なんですよね。
最後は大体救いがあるから、いいんですけど…。

印象に残った場面がいくつかありました。

宙がやっちゃんに対して「わたしはカノさんほど、弱くない」と言う場面と、マリーが母親について語る場面がありましたが、小6でそんな風に考えられる?ってびっくりでした。
マリーなんて「母親を求めて接するから傷つく、家族としての責任を負ってくれてるから、私も家族としての一員としてできることをやろう」なんてことを言うんですよ。
ちょうど我が子も小6なんですけど、こんなこと絶対考えてませんよ(笑) というより、こんなこと子供に考えさせたらいけないような気もしました。
子供は子供らしくいられるのが一番。
マリーはこの場面で退場してしまうんですけど、その後も宙の良き理解者であったらよかったのに、関係が続けばよかったのに、って思ってしまいました。  

それから、高校生になった宙が、自分の読書傾向について語る場面があって、「本の中に自分の探してる答えがあるかもしれないと思ってる、から」と言うのですが、これは共感しました。
誰かの意見を聞きたいから、その意見を本の中に求めてる、というのは、私もあるかもしれません。
母親との関係性について、私もいくつかの小説からヒントをもらいました。
若い頃全く読書しなかったんですけど、もっとしておけばもう少し悩みとか減ってたのかな…。  

そして、赦されるために謝罪をすることが、相手にとっては暴力になりうる、ということが語られる場面も、印象に残りました。
これは、社会派ミステリーなどでも、そういう意味のことが書かれているものがあるように思います。 「贖罪」ですよね。
謝罪をすればいいってもんじゃないし、自分が赦されたいという思いばかりでは相手には伝わらないし、それは一方的な暴力とも言えるわけです。
そんな点についても書かれていて、町田さん、めちゃくちゃ詰め込んでますよね。
もう書きたいこと、伝えたいことが、たくさんあるんだろうな。

いろいろ文句みたいな感想も書きましたが、この作品は読んでよかったと素直に思っています。
複雑な家族関係を扱った作品って暗い雰囲気になってしまいがちだけど、「ごはん」がテーマにもなっているから、明るくて楽しい雰囲気もあって
「食べること」が本能的に嫌いな人ってめったにいないと思うので、改めて食事のありがたさも感じました。
楽しい気持ちで食卓を囲むということは、人にとっては欠かせないことなんだと。

そして、複雑な家庭環境だけど、女の子が明るく素直な子に育ったという点で、以前に読んだ「そして、バトンは渡された」という作品を少し思い出しました。
やっぱり周りの大人の影響ってほんと大きいですよね。


まとめ

町田そのこさんの「宙ごはん」についてまとめました!
長々と感想を書いてしまい、読みにくかったかもしれません。
町田さんの作品は、重いけど得るものがあるので、今後も読んでいきたいと思います!
そして、本屋大賞ノミネート作品を全て読み終えました!
個人的ランキングや、大賞予想など、近いうちに記事を書きたいと思っていますので、また読んでいただけたら嬉しいです!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!



むし子
むし子

こんにちは、むし子です!
2月に読んだ本をまとめます!

読書メーター」というアプリを利用していて、1ヶ月に読んだ本をまとめる機能があるので、そちらを利用してまとめています。

Twitterにいつも読了の感想を呟いているのですが、そちらで呟くよりも、この読書メーターの感想の方が率直な感想を書いていると思います。

ブログ記事を書いた作品には記事を貼っていますので、よろしければご覧ください!

2月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:5445
ナイス数:602

17冊となっていますが、1冊読書メーターに登録が無い本を読んだので、18冊読みました!

 

(1)100分でわかる! ホントはこうだった日本現代史(1)100分でわかる! ホントはこうだった日本現代史感想
すごく分かりやすかったです。直木賞を受賞した小川哲さんの『地図と拳』を読んで、改めてこの時代について学び直したくなり、図書館で借りてきました。田原総一朗さんはもちろん知っていますが、どういう思想を持っているのか詳しくは知らないため、内容的に偏ったものだったらどうしようかと思いましたが、ニュートラルな立場から書かれているように感じました。東条英機などの人物について詳しく書かれていて、知らないこともたくさんあって、勉強になりました。この時代の歴史を復習するのに一冊持っておきたいと思いました。
読了日:02月01日 著者:田原総一朗


戦争というもの戦争というもの感想
これの前に読んだ田原総一朗さんの本とあわせて、この時代の歴史について、知らなかったことを多く学べました。やっぱり戦争を体験した人の話は深くて重いです。戦争を知らない世代は、もっと戦争について知っておくべきだと改めて思いました。でも、戦争やってたのってそんなに昔じゃないんですよね。まだ終戦から100年も経ってない。なんだかこういう歴史を学ぶとそれが信じられないんですよね。日本がそんな戦争をしてたなんて。「国民的熱狂をつくってはいけない」という言葉が印象に残りました。半藤さんの他著書も読んでみたいです。
読了日:02月02日 著者:半藤 一利


ガーディアンガーディアン感想
登場人物多っ!序盤から混乱してきて、途中からメモを取りながら読みました。薬丸さんらしく、話がどう展開していくのか気になって一気読みでした。夏目さんが出てくるのが胸熱でした!中学生って一番いろいろ大変だしややこしい時期だと思う。秋葉のように親身になって考えてくれる教師がいるだけで救われる子も多いかもしれない。
読了日:02月03日 著者:薬丸 岳


うつ消しごはん―タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!うつ消しごはん―タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!感想
先日、著者の他の本を読んだので、具体的に何を食べたらいいかもっと詳しく知りたいと思い、こちらを借りてみました。鉄サプリとアミノ酸などが入ったサプリを飲んでいますが、この先生はやたらとプロテインを勧めてますね。プロテインは肝臓や腎臓に負担がかかるという情報もあるし、あまり摂りたくない気持ちもあるのですが、その辺はどうなんでしょうか。とりあえず鉄サプリは継続して、タンパク質を今より多めに摂るように気を付けてみようかとは思います。
読了日:02月04日 著者:藤川 徳美


星を掬う (単行本)星を掬う (単行本)感想
町田そのこさんらしく重い作品でした。ただ、ここ数年、歪んだ母娘関係とか毒親がテーマのものが多すぎですよね。私も少し前まで、いろいろと母親のせいにしてた所があったので、もっと前に読んでたらこの作品ももっと響くものがあったと思うんですが…。「私の人生は、最後まで私が支配するの。誰にも縛らせたりしない」という言葉、私もそうしたいです。「不幸を親のせいにしていいのは、せいぜいが未成年の間だけだ」という言葉は、大人になってから親を恨む気持ちが出てくることもあるので、少し言い過ぎかな。そんな簡単じゃないと思います。
読了日:02月04日 著者:町田 そのこ


プリンシパルプリンシパル感想
す、すごかった!ヤクザものと知って読んだものの、ここまで本格的なものとは思ってなかった…。個人的にあまりこういうジャンルの作品は読まないので、テスカトリポカ以来のエグさとグロさでした。戦後史に詳しくないのですが、ヤクザってこんなに影響力があったのですね。ノンフィクションに近いそうなので、少し歴史を調べながら読みました。吉野と旗山、美波ひかり、なんてどうみてもあの実在人物でしかないし、すごくおもしろかったです。水嶽組のモデルはよくわからなかったですが…。ラストは、まぁそうなるよね…という終わり方でした。
読了日:02月07日 著者:長浦 京

https://www.mushikoblog.com/principal/


Aではない君と (講談社文庫)Aではない君と (講談社文庫)感想
数年前にドラマで観てすっかり読んだ気になっていた作品ですが、改めて読んでみました。読みながら、完全にその時のキャストで映像化されました(笑)これは、薬丸作品の中でもかなり上位に入りますね〜泣きましたね〜。子を持つ親として、いろいろ考えさせられました。「心とからだと、どっちを殺したほうが悪いの?」という問い、ハッとさせられます。その問いに薬丸さんなりの答えを出していますが、難しい問いですよね。どうしたら更生したと言えるのか、それもまた難しいです。薬丸さん、少年犯罪を書かせたら本当にすごいな…。
読了日:02月10日 著者:薬丸 岳


ソ連兵へ差し出された娘たち (単行本)ソ連兵へ差し出された娘たち (単行本)感想
戦争と性被害というのは、いつの時代もどの場所でもセットなのだろうと思います。遺族会の会長が放った言葉が一番衝撃的でしたね。怒りに震えました。「接待」をさせられた事実だけではなく、帰国後に彼女たちが受けた差別を知り、信じられない気持ちになりました。彼女たちの中にも序列のようなものがあったのも、また苦しい話でした。戦争の犠牲になるのは、どうして立場の弱い人間なんでしょうか…。どうにもできないのがやるせないですね…。彼女たちも他に選択肢はなく、どうすることもできなかったと思います。
読了日:02月10日 著者:平井 美帆


40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」感想
40歳を少し越えた年齢の私ですが、一応健康には気を使ってる方だと思うので、読んでみました。病院には月に一度通っていて、血液検査なども数ヶ月に一度受けるので、今のところそんなに健康の心配はしてませんが…いろいろ知らないことも書かれていました。少し前に読んだ本には、卵はたくさん食べようって書いてありましたが、この本には週に6個までにしましょう、って書いてありますね…。この手の本は、本によって書いてあることが違ったりしますよね…。巻末に「年齢別やることリスト」という風にリスト化されてるのがいいです。
読了日:02月11日 著者:森 勇磨


13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン13歳から分かる! 7つの習慣 自分を変えるレッスン感想
本家の方は読んでないですが、ちょっととっつきにくそうと思い、こちらを読んでみました。最近「13歳から〜」的な本がたくさん出ててありがたいです。大人でも充分為になります。こちらも、知ってることばかりが書いてある感じはしますが、自己啓発本を読むならこれを読んでおけばいいんじゃない?って思うくらいの内容ではあると思いました。そのうち子供にも読んでほしいなぁ。ただ、こういう本の内容って、理解はできても実行するのが難しいんですよね。7つのうち、既にできてたり心がけてることはあるけど、全て実行するのは難しいですね…。
読了日:02月12日


熱源熱源感想
面白かったですねー。この間の直木賞の2作品も歴史小説でしたが、やっぱり歴史小説大好きですね〜。歴史とか地図とか調べながら読むのが大好きです。アイヌに関連する小説は今までにいくつか読んだことがありましたが、この作品は戦争に巻き込まれたアイヌの人々の苦悩がより描かれていて、リアリティがありました。ただそこで暮らしたいだけなのに、国家の勝手な戦争に巻き込まれて、土地や文化を奪われてしまう理不尽さ。登場人物がほぼ実在人物と知り驚きましたが、ポーランドのことなどを知ることができて、勉強になりました。
読了日:02月14日 著者:川越 宗一

https://www.mushikoblog.com/netsugen/


合理的にあり得ない 上水流涼子の解明合理的にあり得ない 上水流涼子の解明感想
4月からドラマ化されると聞いて、慌てて原作を読みました。柚月裕子さんの作品、これまでにまあまあ読んできましたが、これはめちゃくちゃサクッと読めますね。いつもは重い作品が多いですが、こんな軽いタッチのものも書くんだ〜という感じです。ドラマ化されそう、と予言している人が多かったようですが、皆さん見事に大当たりですね。勧善懲悪ものという感じで、涼子と貴山が悪を懲らしめるのが、スカッとしてよかったです。天海祐希さんが涼子を演じるようですが、年齢はさておき、キャラ的にはぴったりですね。ドラマ観ようと思います。
読了日:02月18日 著者:柚月 裕子

https://www.mushikoblog.com/gouritekini-arienai/


教養悪口本教養悪口本感想
どんな本なのかあまりイメージがわかないまま借りて読んでみたけど、クスクス笑える感じでした。自称「専業インテリ悪口作家」さんが、悪口をインテリっぽく言う方法をひたすら書いてて面白いんだけど、まぁ実用性は全くないですね〜こんな悪口、パッと使えるわけありません(笑)実用性はともかく、へえ〜っていう話ばっかり載ってて、面白いし勉強にもなったので読んでよかったです。ユーモアと皮肉たっぷりの文章、なかなか好きです。
読了日:02月20日 著者:堀元 見


視点という教養(リベラルアーツ) 世界の見方が変わる7つの対話視点という教養(リベラルアーツ) 世界の見方が変わる7つの対話感想
どの章もおもしろかったですね〜。どの対話もそれぞれ興味深かったです。どれがおもしろかったって決められないくらい、どれもおもしろかったですが、最後の脳科学はへえ〜って驚くような内容でした。やっぱり自律神経を整えることって大切なんだなぁと思いました。私が勉強不足なので、ところどころ難しいと感じる部分もありましたが、どれももっと深い話が聞きたくなるような内容で、読んでよかったです。宗教の話もおもしろいですよね。やっぱり宗教を理解することは世界を理解する上で必要ですよね。文化人類学もおもしろいなぁ〜。
読了日:02月22日 著者:深井 龍之介,野村 高文


宝島宝島感想
また読んでよかったと思える本に出会えました。最近こういった史実を基にした物語を読むことが好きなのですが、こちらもすごく熱量のある作品で、物語に引き込まれました。沖縄の基地問題などはもちろんニュースを通じて知ってはいるものの、戦後の沖縄の歴史についてはほとんど知らなかったことを実感しました。この小説に出てくる人物や事件などは、ほぼ史実通りなんですよね。日本人として、目を背けていてはいけない史実がたくさんありますね。心を揺さぶられる場面がたくさんありました。ミステリー的な展開もあり最後まで一気読みでした。
読了日:02月24日 著者:真藤 順丈

https://www.mushikoblog.com/heros-island/


すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険感想
知ってることもあったけど、知ってるようで知らないことがたくさん書かれていました。一回読んだだけじゃ理解した気になってるだけだとは思うけど、いろんなことが知れてよかったです。人体ってほんとすごいな、面白いな。たった一つの受精卵から、こんな立派な体になるんですもんね。神秘的。どんな精密機械よりもすごいですよね。健康でいられるのも本当にありがたいことですね。印象に残ったのは、コロナ禍で当たり前に使われるようになった「パルスオキシメーター」の原理を日本人が発明したことです。コロナ禍で購入した人も多いですよね。
読了日:02月28日 著者:山本 健人


六人の嘘つきな大学生六人の嘘つきな大学生感想
これは素直に面白かったです!評価が高いのも納得。ちょっと綺麗にまとまりすぎかな?とは思うけど。就活、私もうまくいかなかったんですけど、この作品を読んでなんだか少し救われた気になりました。もう20年前のことですけど(笑)私は自分を良く見せるのとかが苦手で、上手い嘘も付けないし、ほんと就活には向いてなかったんですよね。この作品の6人はみんなめちゃくちゃ就活のテクニックがすごくて関心しました。月の裏側に例えた、人の多面性の話もよかったですね。とにかくこれは読んでよかった!
読了日:02月28日 著者:浅倉 秋成

特に好きだったのは、「熱源」「宝島」「六人の嘘つきな大学生です!!

薬丸岳さんの「Aではない君と」もかなりおすすめです!

薬丸岳さんの作品を全て読みたいと思い、これまで読んできましたが、残りあと1冊になりました!

3月中にはコンプリートできるか?!(記憶が薄れてる作品は再読した方がいいかな…)


むし子
むし子

以上、2月に読んだ本を紹介しました!
読んでみたいな〜と思う本はありましたか??
参考になれば嬉しいです!!

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